矢野経済研究所
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国内化粧品市場は回復基調が鮮明に、特にメイクアップやフレグランス市場の伸びが顕著に

~2023年度の国内化粧品市場規模は前年度比104.6%の2兆4,780億円~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の化粧品市場を調査し、製品カテゴリー別や流通経路別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

国内の化粧品市場規模推移と予測

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化粧品の製品カテゴリー別市場構成比(2023年度)

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1.市場概況

2022年より日本政府が個人旅行客の受入れや査証免除措置の再開等を実施したことを受け、インバウンド(訪日外国人客)需要も回復傾向にある。また、2023年に新型コロナウイルス感染症法上の位置づけが5類へ移行したことなどを受けて外出機会が増加し身だしなみへの意識も高まり、化粧品需要も増加した。2023年度の国内の化粧品市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年度比104.6%の2兆4,780億円となった。
2023年度の化粧品市場を製品カテゴリー別にみると、スキンケア市場が構成比46.6%(1兆1,550億円)と最も高く、次いでヘアケア市場は同19.9%(4,930億円)、メイクアップ市場が同18.8%(4,650億円)、男性用化粧品市場は同5.4%(1,330億円)、フレグランス化粧品市場が同1.3%(326億円)と続いた。

2.注目トピック

注目を集めるアジアコスメの最新動向

日本国内において、韓国コスメ、中国コスメ、タイコスメ、台湾コスメなどのアジアコスメの人気が上昇している。
これらのアジアコスメの規模感を示す1つの指標として、財務省が発表する貿易統計がある。貿易統計によると、韓国からの化粧品輸入金額は2023年に959億6,200万円(前年比123.8%)となり、国別でフランスなどを抑えて1位となっている。その他2023年は、中国からの化粧品輸入金額が498億5,300万円(同116.9%)、タイからの化粧品輸入金額は332億8,700万円(同107.3%)、台湾からの化粧品輸入金額は32億200万円(同98.0%)となっており、アジアコスメ全体での輸入金額は拡大の一途をたどっており、日本におけるアジアコスメのプレゼンスが高まっている。

3.将来展望

2024年度以降も引き続き需要は回復し、国内化粧品市場は回復基調が鮮明になりつつある。原材料等のコスト高騰や製品の高付加価値化による製品単価上昇の他、インバウンド需要も順調に回復しており、2028年度の化粧品市場規模は、2023年度比110.6%の2兆7,400億円まで成長を予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2024年5月~9月
2.調査対象: 化粧品ブランドメーカー、受託製造・OEM企業、輸入商社、化粧品原料メーカー・商社
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに電話調査併用
<化粧品市場とは>
本調査における化粧品市場とは、スキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、ヘアケア化粧品、フレグランス化粧品、男性用化粧品等を対象とし、国内ブランドメーカー出荷金額ベースで算出した。医薬部外品の化粧品、輸入品を含む。
<市場に含まれる商品・サービス>
スキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、ヘアケア化粧品、フレグランス化粧品、男性用化粧品等

出典資料について

資料名2024年版 化粧品マーケティング総鑑
発刊日2024年09月06日
体裁A4 839ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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