矢野経済研究所
(画像=Kevin/stock.adobe.com)

2023年度の病院設備機器市場規模は前年度比2.7%増の1,998億8,510万円

~前年度の反動があったものの、市場全体はプラス傾向、 今後、人材不足を補う業務改善を目指すシステムやプログラム導入へ ~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の病院設備機器市場を調査し、市場規模推移・予測、製品タイプ別や機能別の動向、新製品の上市による影響等を明らかにした。

1.市場概況

本調査では、診断や治療に直接関わる機器を除いた病院における主要な設備機器、電子カルテ等の医療情報システムや、中央材料室及び感染防止機器(医療用洗浄機、滅菌器)、手術室関連製品(手術用照明灯、ヘッドライトシステム、手術台、シーリングペンダント、手洗装置)、薬剤管理機器(薬剤分包器、薬袋印字システム)、病棟・その他設備機器(空気殺菌装置、ストレッチャー、自動再来受付機、自動精算機)など全14項目27製品を対象としている。

2023年度の病院設備機器市場を、前年度比2.7%増の1,998億8,510万円と推計した。2023年度は、前年度の予算凍結・執行延期からの復活による増加、病院収支悪化による延期や予算額縮小で製品クラス・グレードダウンによる減少の反動がそれぞれの製品で発生したものの、市場全体としてはプラス推移となった。

2.将来展望

医師や医療従事者の働き方改革、時間外労働規制を要因として、今後、中央材料室等の人材不足を補うための業務改善を目指すシステムやプログラムが医療施設に提案されている。
重たい器材を運ぶ作業の負担軽減と効率化を目指して、自動認識技術(RFIDタグ)とロボットによる自動搬送システム、さらに、器材のトレーサビリティシステム(使用実績管理、追跡管理等)は、施設への導入が行われている。また、コンベア式全自動タイプの洗浄滅菌システムやその業務改善プログラムも各社から提案されている。
システム導入には施設ごとのスペースの問題は存在するものの、安全で働きやすい職場として非常に注目されており、病院における主要な設備機器の市場動向を左右する要因のひとつとなっていくと考える。

調査要綱

1.調査期間: 2024年4月~7月
2.調査対象: 国内メーカー及び輸入製品の製造販売業:販売元
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話によるヒアリング調査、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
<病院設備機器市場とは>
本調査における病院設備機器とは、電子カルテ等の医療情報システムや、中央材料室及び感染防止機器(医療用洗浄機、滅菌器)、手術室関連製品(手術用照明灯、ヘッドライトシステム、手術台、シーリングペンダント、手洗装置)、薬剤管理機器(薬剤分包器、薬袋印字システム)、病棟・その他設備機器(空気殺菌装置、ストレッチャー、自動再来受付機、自動精算機)など全14項目27製品を対象とした。
市場規模は、国内メーカー及び輸入製品の製造販売業:販売元ベースで算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
医療情報システム、中央材料室及び感染防止機器、手術室関連製品、薬剤管理機器、病棟・その他設備機器

出典資料について

資料名2024年版 病院設備機器市場の現状と将来展望
発刊日2024年07月30日
体裁A4 404ページ
価格(税込)198,000円 (本体価格 180,000円)

お問い合わせ先

部署マーケティング本部 広報チーム
住所〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
電話番号03-5371-6912
メールアドレスpress@yano.co.jp

©2024 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。