【著者が語る】結果を出すチームのリーダーがやっていること

リーダーズクリエイティブラボ

五十嵐 剛 代表取締役CEO

【PROFILE】大学卒業後、新卒で地元長野のNECグループ会社に就職。藤田観光などの中小大企業の製造業ユーザーを担当後、NEC本社に逆出向。実績が認められNEC本社に移籍し、主に中央官庁の大規模システムプロジェクトを担当。グループ会社含め12万人の会社全体を変えるマネジメント方式を浸透させたいと社長に直訴。会社変革組織を設立し初代室長を拝命。この改革活動が社内と顧客から高く評価され、2年連続、4回目の社長賞受賞という前例のない実績を残す。

私がこの本を書いたのは、私の失敗体験から、現場のメンバーの力を吸い上げる「ボトムアップ方式をどれだけ採用」できるかで、指示されたことしかやらなかったメンバーたちが、目を輝かせ、提案をし、元気に笑いながら生き生きと自働するチームに変わるんだ、ということを、日本の企業とリーダーに気付いてもらい、行動変容を起こして欲しいからです。

リーダーが変わるだけで、「自働するチーム」が実現し、リーダー自身も人生が豊かになるのです。当然、メンバーも変わり、メンバーの家族にも良い影響を与え人が集まる組織になります。

「自働するチーム」になれば、失敗を恐れる以上に、やり遂げたときの達成感を夢みて新たな挑戦にチャレンジできるようになります。「リーダーを変える」ことが、今こそ日本の大企業に求められている大きな責務ではないでしょうか。

私自身、恥ずかしながら50歳を超えるまでそんな簡単で大事なことに気付かず、「会社やクライアントからの指示は絶対」と考え、それを実現することを最優先に考えてきました。仕事が何よりも最優先。家族や自分のことは二の次です。

同じことを部下にも求めました。大義名分のもとでのトップダウンです。私は一点の迷いもなく、正しく、評価されるリーダーをやり遂げていると思っていました。

おかげさまで業績は達成しましたが、今振り返ると、その当時のメンバーは、私と二度と仕事をしたいとは思わないでしょう。会社に来るのがつらかったかもしれません。上司と部下の関係だから、評価が下がるのは困るから、言われたことはとりあえずこなしていただけかもしれません。

そして、会社のメンバーだけではなく、家族にどう思われているかさえもわかっていない自分がいました。

企業は成長し続け、存在し続ける社会的責務があります。この先、企業が長く存続していくには、自社のリーダーが「人」として、どのようにメンバーと関係性を持っていくかが重要なカギになるでしょう。本書がお役に立つことを祈願しています。

【著者が語る】結果を出すチームのリーダーがやっていること
五十嵐剛 著
すばる舎
1,500円+税

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