オムロン株式会社(6645)は、2024年7月3日、株式会社iCARE(東京都渋谷区)の株式を取得し、資本業務提携を開始した。2024年7月2日にiCAREの既存株主であるベンチャーキャピタルからの譲渡により、iCAREの株式の30%を取得した。
オムロンは、制御機器、ヘルスケア、社会システム、電子部品、これらの事業をつうじて取得した多種多様なデータを活用したデータソリューション事業を展開している。
iCAREは、従業員の健康データを活用した健全な組織づくりを、法人向け産業保健・健康経営のソリューションサービスで支援している。
資本業務提携の背景と目的
人口減少・少子高齢化による人材・働き手不足などの課題が深刻化する中で、企業の持続的な成長のためには、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」が重要視されている。
さらに近年はテクノロジーの活用と成功事例の共有やベストプラクティスの普及が進み、健康経営は企業規模によらず、多くの企業が取り組んでいる。
このような状況の中、両社の協力関係を強化することで、オムロングループが保有する国内屈指のヘルスケアドメインのユーザーアセットと、iCAREが持つ産業保健領域でのデータとネットワークを活用し、幅広いデータを連携・分析することで健康経営領域でのソリューション事業を創出していく。
グループ会社の株式会社JMDC(東京都港区)と進めてきた協業を加速する位置づけとして、社員の健康をつうじた企業の活性化と健保の持続可能性の実現を目指す。
資本業務提携の内容
①データに基づいた労働機会損失の可視化と組織の健康課題の特定
②産業医や産業保健看護職による高度な組織コンサルティングと個人への介入を通じた適切なソリューションを届けるサービスの開発・提供