矢野経済研究所
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2023年の美容医療市場規模は前年比108.8%の5,940億円

~国内の美容医療市場はコロナ禍を契機に急成長~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の美容医療市場を調査し、市場概況、需要動向等を明らかにした。

美容医療市場規模推移

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1.市場概況

2020年の美容医療市場は新型コロナウイルス感染拡大の影響による患者の受診控えなどもあり、前年割れとなった。2021年以降、市場は一転成長に転じており、コロナ禍のマスク生活で目元回りの施術を受けたい、あるいは人との接触が少なくなった間にしみ・たるみを改善する施術を受けたいと考える人が増え、需要は増加を続けている。こうしたことを背景に、2023年の美容医療市場規模は医療施設収入高ベースで前年比108.8%の5,940億円と推計した。

2.注目トピック

美容医療市場の動向

美容医療施術は、外科的施術と非外科的施術にわかれる。美容医療施術は、美容外科を標榜する医療施設だけでなく、形成外科、皮膚科、美容皮膚科など、様々な診療科を標榜する医療施設において行われており、非外科的施術においてその傾向が顕著である。
近年の美容医療トレンドとしては、①オンライン診療を導入する医療施設の増加、②新たな収益源としてドクターズコスメの取り扱いを強化する医療施設の拡大、③デジタルツールを使いこなすZ世代取り込みを企図したSNSマーケティングを強化する医療施設の増加、④「スネコス注射」「ポテンツァ」「リップリフト」など新しい施術の台頭、⑤韓国発の医療材料・化粧品・施術の流通拡大、等があげられる。

3.将来展望

医療施設の美容医療市場への参入増加や、女性の美容医療への心理的ハードル低下によるターゲット層の拡大、非外科的施術を経験した女性の高単価な外科的施術受診への意向増加、男性の美容医療需要の拡大などを背景に、美容医療市場規模は2024年以降も拡大基調で推移する見通しである。

調査要綱

1.調査期間: 2024年3月~6月
2.調査対象: 美容医療に関連する医療施設、その他関連企業(美容医療材料、医療機器など)、関連団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話等によるヒアリング、ならびに文献調査併用
<美容医療市場とは>
美容医療とは、人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体型を整え、体重を減じ、または歯牙の漂白をするための医学的処置、手術及びその他の治療を行うことと定義され、本調査では国内における美容医療市場規模を医療施設収入高ベースで算出している。
<市場に含まれる商品・サービス>
美容医療

出典資料について

資料名2024 美容医療の展望と戦略 ~市場分析編~
発刊日2024年06月25日
体裁A4 259ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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