小規模事業者持続化補助金(第17回 / 2025)は公募されるのか。

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者(従業員数が5人以下、業種によっては20人以下)が幅広い取り組みに活用できる販路開拓のための補助金です。
補助金額はそれほど大きくありませんが、活用しやすい補助金として人気になっています。

これまでコロナ禍もあって、4ヶ月に1回のサイクルで公募が行われてきましたが、2024年5月27日締め切りの第16回を持って一区切りとなりました。
そして現時点では第17回の公募予定はないという結論になります。
これは、第16回の事業実施期間が「2024年8月〜11月4日」と極端に短く、事業期間の延長も一切認められていないという背景から、今年度予算における持続化補助金事務局の事務作業期日が決まっており、そこから逆算するとこれ以上後ろ倒しのスケジュールでの公募ができないというところから推測できます。

とはいえ、予算年度が変われば再び公募される可能性はあります。
今年度の補助金は、主に「令和5年度補正予算」で実施されてきましたが、「令和6年度補正予算」で予算計上されれば次年度、小規模事業者持続化補助金の公募が実施されることになります。
では、次年度の公募は行われるのでしょうか。

それを推測する1つの鍵が、今後政府がどのような経済対策を行うかを示す資料「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2024」になります。

経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2024の原案

2024年6月11日に「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2024」の原案が発表されました。
原案は6月中に閣議決定され正式な内容として公表されますが、ここから大幅な修正はされないと思いますので現時点で十分推測することができます。

小規模事業者への支援については、一言だけ以下のように記載されています。

小規模事業者の持続的発展に向けて、2024年度中を目途に、商工会・商工会議所の広域連携の促進を含め、小規模企業振興基本計画を見直す。
引用:経済財政運営と改革の基本方針2024(原案) P10

残念ながら、骨太方針2024だけでは推測することはできませんでした。
では、ここで記載されている「小規模企業振興基本計画」についてもう少し見ていきます。

小規模企業振興基本計画の見直し

そもそも「小規模企業振興基本計画」とは何でしょうか。
これは、2014年10月に定められた小規模企業振興基本法に基づき、小規模事業者の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進のために作られたものです。
5年ごとに見直しをするものと定義され、2019年に一度見直しが行われました。(見直し後のものは、第2期小規模企業振興基本計画と言われています。)
第2期から5年が経過しましたので、今年見直しをするという形でうたわれています。

小規模企業振興基本計画では、4つの目標と12の重点施策が掲げられています。
詳細は割愛致しますが、これを実行するために事業者向けの直接的な支援として「小規模事業者持続化」「小規模事業者経営改善資金(マル経融資)」「小規模企業共済」の3つが準備されているのです。
そして、これからの5年間を見据えた時に、第3期小規模企業振興基本計画の中身が大幅に変わるかというと、そこまで劇的に変わることは想定しにくい状況があります。
この5年間で、コロナを経験しインボイス制度が始まり原油高・物価高、人手不足、など小規模事業者を取り巻く環境は依然として厳しく先行きも不透明なものがあります。
こうした状況の中で、政府の立場からすると厳しい環境の小規模事業者を見捨てるという判断はしにくく、地域にとって必要な小規模事業者に対してはより一層支援を拡充していくという方向性は今回の第3期でも踏襲されると予想されます。

こうした背景から、小規模事業者を支える3つの支援策「小規模事業者持続化」「小規模事業者経営改善資金(マル経融資)」「小規模企業共済」については現段階で大幅に変えることは難しく、引き続き「小規模企業振興基本計画」の中でも重要な施策として扱われるものと考えられます。

結論

小規模事業者持続化補助金も登場してから10年が経過し、さまざまな見直しが行われてもおかしくありません。
が、まだまだ小規模事業者にとって欠かせない支援施策である小規模事業者持続化補助金ですから、第3期小規模企業振興基本計画にも持続化補助金の重要性がうたわれ、今年度の補正予算にも計上されるものと想定されます。
つまり、「小規模事業者持続化補助金(第17回)」として今年度の公募はないと考えられますが、「小規模事業者持続化補助金2025」として次年度に実施されると弊社では考えています。

公募がスタートするまでは少し先の話になりますが、もし補助金の公募があれば活用したい!という方は、ぜひ最新の情報を漏れなく掴んでください。
弊社でも次年度の予算の内容が分かりましたら、すぐにお知らせいたします。
そして、こうした補助金情報を漏れなくキャッチアップしたい!という方は、無料で使える補助金リスト(補助金データベース)をご活用ください。

小規模事業者持続化補助金(第17回 / 2025)は公募されるのか。
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