三菱マテリアル、独タングステン製品メーカーのH.C.Starck を買収へ

三菱マテリアルグループ(5711)は、タングステン事業を営むH.C.Starck Holding (Germany) GmbH(ドイツ・ニーダーザクセン州、以下「H.C.Starck」)の全株式を取得することについて、Masan High-Tech Materials Corporation(ベトナム・ホーチミン市、以下「MHT」)との間で基本合意に至った。

三菱マテリアルグループは、非鉄金属等の基礎素材をはじめ、超硬工具/加工ソリューション、電子/半導体関連部品/材料、資源リサイクル、再生可能エネルギー発電など、幅広い事業を展開している。

H.C.Starckは、世界有数のタングステン製品メーカー。タングステン粉、タングステンカーバイド粉、タングステンケミカルの製造、販売およびリサイクルを行っている。

MHTは、タングステンの製錬、粉末製造ならびにタングステンおよびその他レアメタルのリサイクルを行っている。
H.C.Starckの持株比率は、MHTの100%子会社であるMasan Tungsten が100%となっている。

背景・目的

三菱マテリアルグループは、中期経営戦略2030において、タングステン製品のリーディングカンパニーとなることを事業戦略のひとつとして掲げ、タングステンを主原料とする超硬工具の回収やリサイクル能力の確保に向けた取り組みを進めていた。

本取得により、三菱マテリアルグループは、日本、欧州、北米、中国の4大市場においてタングステン事業の拠点を保有することとなる。
また、日本新金属株式会社(三菱マテリアル100%子会社)とH.C.Starckの連携による研究開発力の強化、クロスセルの推進、リサイクル技術・能力の活用等を通じたシナジー創出と企業価値向上を目指すとともに、タングステンリサイクルのグローバルな事業展開につなげていく。

日程

基本合意   :2024年5月14日
最終契約書締結:2024年5月29日(予定)

鉄鋼・金属製品製造業界のM&A・事業承継の動向はこちら
(提供:日本M&Aセンター

無料会員登録はこちら