システムエンジニアから看護師、エステティシャンと多彩な遍歴を持つ相原百合華さん。現在は神戸湊川の隠れ家サロンでセラピストとして活躍しています。解剖とツボの勉強に独学で取り組んでおり、身体だけでなく心まで解放できる施術を提供しています。そんな相原さんに、セラピストとしてのこだわりや、今後の展望について伺いました。 |
多様なキャリアで経験を積む
現在、私は神戸にある『猫の手サロン』でセラピストとして勤務しています。フェイシャル、ボディ、フット、ドライヘッドスパなど、さまざまなサービスを提供しています。将来の独立を見据えて、サロン勤務と並行して近くのシェアサロンでも施術を行っています。
元々のキャリアとしては、システムエンジニアから始まります。当時はちょうどITが注目され始めてきた時代で、ミーハーなところがある私は、最先端のこの職を選ぶことは自然な流れでした。
そこからSEとしてパソコンと向き合う中で、もっと人と触れ合う仕事が良いと考えて看護師に転職。看護師の仕事はマニュアル通りにミスなくこなすことが求められますが、私はもっと一人ひとりと向き合い、主体性を持って働きたいと感じるようになりました。
その思いから、その後はフェイシャルエステを目指して学校に通い始めました。多大な時間とお金を投資して情熱を注ぎましたが、さまざまなトラブルに見舞われ、結果的に学校を辞めることに。しかしエステティシャンへの道は諦めず、現場経験を積むためにサロン勤務を始めました。
システムエンジニア、看護師、そしてエステティシャンへ。私の人生は一筋縄ではいきませんでした。結婚と離婚も経験しました。しかし、これらの経験はすべて無駄ではありません。むしろ、さまざまな立場の人に寄り添える自分をつくり上げてくれたのです。
触れるだけで身体の状態がわかり心まで軽くなる
私は、プロフェッショナルであることをポリシーとしています。マッサージのプロとして、人体解剖学を学ぶ必要性を感じ、セミナーを受講しました。人体構造の基本を理解したうえで、技術力を高めていきたいと考えています。
私の目標は、施術を通してお客様の身体と心を解放することです。身体がラクになる、硬くなった筋肉がほぐれるといった身体の解放と、癒やされる、目標が見つかる、自分のことが好きになるといった心の解放の両方ができればと思っています。
施術で人の身体に触ると「ストレスが溜まっている」とか「身体が疲れている」と感じることがあります。波長が合うお客様は、自然と心を開いてくださいます。普段言いにくいことも打ち明けていただけるので、施術を通じて心も身体も軽くなるのだと実感しています。
学生時代から接客が好きだった私は、エステティシャンと並行して現在もレストランでアルバイトをしています。格式の高いレストランを選んだのは、接客の極意を学びたいという思いがあったからです。エステで人の内面まで癒やすには、多くの人と接する経験が必要だと考えています。接客に正解はなく、人のリアクションは千差万別です。だからこそ、面白いと感じるのです。
五感で癒しを感じる空間を提供したい
最初はシェアサロンから始めて、ゆくゆくは自分の空間で癒やしの時間を提供したいです。シェアサロンのメニューは、頭からつま先まで100分くらいのフルコースを考えています。そこから体調や気分に合わせてメニューを組み合わせていきたいです。
また、エステティシャンの他にはファッションにも興味があります。いつかは自分のデザインした洋服をつくって販売したいと考えています。自分の興味があることを、自分の好きな世界観の中でやっていきたいです。
私が想像している理想の空間は、海沿いでブルーや茶色がキーカラーの海をイメージした空間か、緑を基調とした森の中のような部屋です。パワーストーンやガラスを置いてキラキラ感もプラスしたり、香りにもこだわりたいです。
昼間は開放的で、夜は落ち着いた雰囲気にして、その空間に一歩足を踏み入れた瞬間から、五感で癒やしを感じていただけるようにします。このようなイメージをより言語化して、多くの人に伝えていきます。