パナソニックコネクト子会社の米ブルーヨンダー、米ワンネットワークを約1270億円で買収へ

パナソニック コネクト株式会社(東京都中央区)の 100%子会社でサプライチェーンのリーディングソリューションプロバイダーである Blue Yonder(米国アリゾナ州)は、サプライチェーンを根本的に変革する取り組みを続けており、2024年3月29日、米国One Network Enterprises (One Network)社を約 8 億 3,900 万ドル(約 1,270 億円*)で買収する契約を締結したことを発表した。 (*2024 年3月28日現在の換算レート:USD=151円 )

Digital Supply Chain Network™(デジタルサプライチェーンネットワーク)※1の提供で知られる One Network 社は、オートノマスな(自律的な)ソリューションで定評があり、インテリジェントコントロールタワーの世界的なリーディングプロバイダーである。

Blue Yonder は、同社の買収完了後、計画、実行、コマース、ネットワーク機能を備えた、統合されたEnd to Endサプライチェーンエコシステムのリーディングカンパニーとなる。

One Network 社のデジタルサプライチェーンネットワークと Blue Yonderのサプライチェーン機能を組み合わせることで、次のようなエコシステムを実現していく。

・ マルチティア(多階層)の顧客から輸送業者、サプライヤー、そしてサプライヤーのサプライヤーに至るまで、組織の内外でリアルタイムの複数企業間の最適化・オーケストレーションとコラボレーションを実現

・ 顧客は注文計画フェーズから実行フェーズに即座に移行することができ、注文入力から取引を開始するまでのタイムラグを短縮。また、自動化や生成AIの活用により、複数企業にわたるエコシステム内の必要なデータにアクセスが可能

・ サプライチェーン全体にわたるリアルタイムの可視性により、顧客は川上から川下までのコラボレーションを通じて即座に対応することが可能

・ 異なるデータのサイロを統合し、サプライチェーン全体を包括的かつ経営層レベルの視点で把握することが可能に。結果として、提案型のリアルタイム意思決定技術によって、自動的に最適化し、実行が可能

さらに、輸送業者とサプライヤーは、先進的な出荷スケジュール管理、輸送状況の追跡と予測、定時配送状況のリアルタイム可視化(サイト別、レーン別、輸送業者別、配送センター別)、イレギュラー管理機能など、それぞれのニーズに合わせて特別に設計されたさまざまなサービスを活用できるようになる。

日程

買収の完了は、通例の前提条件の適合、必要な規制承認などを含み、2024年度第2四半2 期をめどに予定されている。

完了時には2023年度第3四半期以来の3つの買収をカバーするM&A投資が約10億ドルを超えることになる。この発表は、Blue Yonderのeコマースの返品プロセス、リバースロジスティクスのソリューションを提供する英国 Doddle(ドドル)社、および生産、輸送計画・実行を最適化する革新的なソフトテクノロジーを提供するドイツの flexis AG(フレクシス)社の買収に続くものとなる。これらの取引により、Blue Yonder は、SCM 領域でのリーディングカンパニーとしての存在感を確固たるものにする。

電子部品・電気機械器具製造業界のM&A・事業承継の動向はこちら
(提供:日本M&Aセンター

無料会員登録はこちら