こんにちは。
お酒の違いが分かるようになりたいライター、にしやまです。
はじめに
2014年〜2015年放送の朝ドラ「マッサン」の主人公のモデルと言われている
竹鶴政孝が最初に生み出したウイスキー、「余市」をご存じでしょうか?
スコットランドでウイスキーづくりを学んだ彼が「一人でも多くの日本人に本物のウイスキーを飲んでもらいたい」という思いを込めたウイスキーなんだそう。
今日はそんな余市に詰まったこだわりを一緒に紐解いていきましょう!
余市ってどんなウイスキー?
ウイスキーは「蜂蜜のような甘さ」「青りんごの香り」など多様な言葉で味や香りが表現されますが、余市のアイデンティティはなんといってもスモーキーさと潮の香り。
飲み方はロックやウイスキーと同量の天然水(常温)を注ぐトワイスアップをチョイスすると余市を堪能できるのでおすすめです!
なぜ余市町がウイスキーづくりに選ばれたのか?
余市町に蒸留所が建てられたのには、その気候に秘密があります。
実は余市町は海と山に囲まれ、朝や夕方には靄が立ち込めるなど、竹鶴氏がウイスキー造りを学んだスコットランドのキャンベルタウンに非常に似ています。
寒さはウイスキーの丁寧な熟成を可能にし、靄は樽を感想や気温差から守ってくれるため、余市町が選ばれたのです。
ちなみに余市町は明治時代初期からリンゴ・ぶどう・梨が生産されており、北海道一の生産量を誇る地域。
ウイスキーは長期間の熟成が必要で、販売できるまでにはかなり時間がかかります。
そのため余市が完成するまでの間は、
余市町のリンゴをたっぷり使ったリンゴジュースを販売していたそう!
余市町の自然とリンゴが余市を磨き上げ、現代まで守り続けてくれたのですね。
余市蒸溜所の特徴
余市に込められたこだわりを象徴するのは、
世界的にも稀有な「石炭直火蒸溜」という蒸溜法です。
石炭をくべる際一定の火力を保つ熟練の技が必要になるため手間はかかりますが、
余市の代名詞でもあるピート感を守るため、この方法を貫いてきました。
そしてこのような製造方法を支えたのは、竹鶴氏が留学中に書いた”竹鶴ノート”。
この”竹鶴ノート”にはウイスキーの製造方法だけでなく、工場経営の心得や労働環境についても記されており、余市のみならず日本のウイスキー産業発展のベースとなりました。
おわりに
最後まで読んでくださりありがとうございました。
余市蒸留所ではウイスキーのテイスティングや蒸溜所見学も行っていて、
特に2022年に重要文化財に登録された施設は必見です!
なにより余市は海外のコレクターからも熱烈な人気を誇るジャパニーズウイスキーです。
いままでビールやサワーしか飲んだことがなかった!という方も、
この記事との出会いをきっかけに、ぜひ試してみてくださいね。
参考
https://www.nikka.com/distilleries/yoichi/about/
https://www.nikka.com/mailnews/column/no03.html
https://www.town.yoichi.hokkaido.jp/machi/syoukai/syoukai.html