ポート、楽天グループの「楽天みん就」事業会社を買収

ポート株式会社(7047) は、2024年1月31日開催の取締役会において、楽天グループ株式会社(4755)が運営するクチコミ就職情報サイト「楽天みん就」(みんなの就職活動日記)事業(以下「みん就事業」)に関する資産、債務、契約その他の権利義務を吸収分割により楽天グループが新設する会社に承継させたうえで、同社の発行済株式の全部を取得し、完全子会社化することを決議した。

ポートは、人材採用、販促支援における成約支援事業を展開を行う。

楽天グループが運営する「楽天みん就」(みんなの就職活動日記)は、1996年のサービス開始以降において口コミ掲載型の就活生同士のコミュニティを提供することにより(企業掲示板累計クチコミ数約1,438万件)、他サービスと差別化を図ることで豊富な会員基盤(2024年卒の新卒ユーザー約20万人見込)を有する。

・本株式取得の理由
ポートは、中期経営計画において人材支援サービスとエネルギー領域を主力事業と位置づけ、オーガニックグロースとロールアップ型M&Aによるインオーガニックグロースにより、それぞれの事業単一で早期に売上収益100億円規模を目指すべく様々な施策に取り組んでいる。

この度、楽天グループみん就事業を取得することで、新卒採用支援市場のtoC(エンドユーザー)向けプロダクトで圧倒的なポジションを獲得することができ、現在の求人サイト型のビジネスモデルが寡占状態となっている新卒採用支援市場において第三極として、求職者と企業との情報の非対称性の解消を推進すること、また、事業拡大のための補完やシナジー効果が大きく期待できると考え、本株式取得を決定した。

■本株式取得による効果及び業績への寄与
①プロダクトラインナップの拡充による総会員数の拡大
就活コミュニティサイトである「楽天みん就」が加わることで、ポートのプロダクトラインナップが更に強化され、新卒ユーザーの多様なニーズに応えることが可能となる。会員数の拡大及びプロダクト間の相互送客・会員連携により、各プロダクトを利用する会員数(総会員数)の拡大が見込まれ、現在の当社総会員数約60万人に「楽天みん就」の新卒ユーザー20万人を加えた総会員数約80万人以上になると考えられている。

②会員増による既存のアライアンス売上、人材紹介売上の成長
①によって拡大した会員基盤を活用し、当社成約支援組織によるアライアンスサービス、人材 紹介サービスにおける成約件数の増加および市場内におけるプレゼンス向上による成約単価の 上昇による売上の更なる成長を見込む。

③既存のみん就事業の深堀による売上拡大
みん就事業においてはクライアントは求人企業が中心となり、IT大手企業を顧客基盤として保有する。そのクライアントパイプライン を活用し、企業向け採用コンサルティングサービスを強化する。また、「みん就」ブランドと ポートグループ総会員数の基盤を活用することによるさらなる拡大を見込む。

・株式取得の方法
①2024年4月1日を効力発生日(予定)とし、楽天グループが会社分割(吸収分割)の方法により本対象事業を本吸収分割承継会社に承継する。
②ポートが、楽天グループより当該本吸収分割承継会社の全株式を取得し、完全子会社化する。

取得価額及び決済方法 ① 取得価額 2,250百万円 ② 決済方法 2023年10月4日に実施した公募増資による調達資金のうち、M&A待機資金の3.5億円を充当し、残額19億円を金融機関からの借入により充当する予定です。

・今後の予定
本吸収分割の効力発生日  2024年4月1日
株式譲渡実行日      2024年4月1日

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(提供:日本M&Aセンター

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