ヤマハ発動機株式会社(7272)は、マリン電動推進機メーカー"Torqeedo社(ドイツ、以下トルキード)"を傘下に持つドイツ・Deutz社との間で、トルキード社の全株式を取得する株式売買契約を締結した。
ヤマハ発動機は、バイク事業を主軸としてグローバルに展開する輸送用機器メーカー。既存事業を主軸に、マリン製品、電動アシスト自転車、産業用ロボットなど幅広く事業を展開する。
トルキード社は、マリン電動領域のパイオニアのブランドであり、電動船外機、電動船内機、バッテリー、各種アクセサリーなど豊富な製品群を取り扱う。欧州を中心に小型電動市場で販売を伸ばし成長を続けている。また、電動モーターやプロペラ、電源系統に関する多くの特許を保有し、次世代環境技術の研究開発能力・量産設備・開発リソースを有する。
今回のトルキード社の買収は、ヤマハ発動機が中期経営戦略として推進する「マリン版CASE」戦略の"Electric"の分野における開発力強化を目的とする。
また、マリン業界でのカーボンニュートラル対応を加速するとともに、早期の小型電動推進機ラインナップ構築に寄与する。さらに、長年培ってきた艇体設計技術、マリンエンジン技術などのノウハウを組み合わせることで中型電動船外機にもシナジーを生み出し、成長する電動推進船市場におけるリーディングカンパニーを目指す。