南海電気鉄道株式会社(9044)は、完全子会社である泉北高速鉄道株式会社(大阪府和泉市)との経営統合に基本合意することを決議した。
南海電気鉄道を吸収合併存続会社、泉北高速を吸収合併消滅会社とする吸収合併方式を前提に検討することで合意しているが、吸収合併契約の内容については未定であり、今後両社間で協議のうえ決定していく。
南海電気鉄道は2014年7月1日に大阪府等から旧大阪府都市開発株式会社の株式譲渡を受けて、同社の名称を泉北高速鉄道株式会社と改めた。
グループ化以降、速達性向上や運賃値下げをはじめとする鉄道の利便性向上策を通じた泉北ニュータウン等の沿線活性化に加えて、物流施設の高度化や駅ナカビジネス拡充等の収益力向上にも取り組み、2022年4月1日、シナジーの更なる発揮を目的に、南海電気鉄道は泉北高速の全ての株式を取得し、完全子会社化した。
一方、沿線人口の減少やコロナ禍を通じた生活様式の変化等により、鉄道事業の構造的な需要減や、将来にわたって事業を担う人材確保が困難となることが確実視される中で、鉄道事業と不動産賃貸事業という同種の事業を営む両社の経営を統合し、グループ経営の効率改善を通じてサステナブルな公共交通の経営の実現や更に競争力のある流通センターの確立に向けて経営資源を投入していく事業体制を確立していくことが最善の方策であるとの判断に至った。
・今後の予定
2025年度早期の経営統合に向けて検討を進め、両社の経営統合に関する最終合意の決議が完了次第、速やかに発表する予定
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(提供:日本M&Aセンター)