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(画像=PIXTA)

かつて日本では、終身雇用制度や年功序列制度、新卒一括採用制度が一般的だった。しかし現在は働き方改革などによって働き方が多様化しており、時間や場所に縛られずに働ける「自営業」という働き方が注目されている。今回は、自営業のメリット・デメリットと、おすすめの自営業について解説する。

目次

  1. 自営業とは?
    1. 当てはまる職業とは?
    2. 個人事業主やフリーランスとの違い
  2. 自営業の平均年収はいくら?
  3. 自営業の所得の種類
  4. 自営業のメリットとデメリットは?
    1. 自営業のメリット5つ 働く時間や仕事内容が自由
    2. 自営業のデメリット4つ 安定していない、自分で行う仕事の範囲が広い
  5. 自営業に役立つ保険は?健康保険はどうなる?
    1. 公的な共済制度
    2. 就業不能保険
    3. 健康保険はどのような扱いになる?
  6. おすすめの自営業5選 税理士、サービス、ライター、デザイナー、EC運営
    1. 1.日本中どこでも高収入で働ける「税理士」
    2. 2.顧客の潜在ニーズに応える形のない「サービス業」
    3. 3.時間も場所も自由に働ける「ライター」
    4. 4.デザインセンスがあるならおすすめしたい「Webデザイナー」
    5. 5.日々進化する市場に挑戦! 「ECサイト運営」
  7. 自営業の幅を広げるために「資格の取得」も考えよう
  8. 自営業のリスクリターンを考えて参入しよう

自営業とは?

会社に属さず働くことを「自営業」、その人を「自営業者」と呼ぶ。時間や場所に縛られない働き方をする人なども、広い意味では自営業者と言えるだろう。

当てはまる職業とは?

自営業に当てはまる職種は多い。資格を活かして起業する職種には、医業や士業などがある。医業の場合、勤務医ではなく開業医を指す。士業には弁護士や税理士、社会保険労務士などがある。

サービス業には、美容院やカフェ、八百屋やパン屋などがある。自宅の1室をネイルサロンにしている人や、個人でHPなどを作成する人も自営業者だ。

自営業というと1人ですべてを行っているイメージがあるが、人を雇って複数人で行うケースもあり、規模も様々だ。

個人事業主やフリーランスとの違い

自営業と似た言葉に、「個人事業主」や「フリーランス」と呼ばれるものがある。これらは同一の意味で使われることもあるが、厳密には以下のような違いがある。

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上記の中でも自営業とフリーランスは、特に混同されやすい用語だ。一般的には時間と場所が決まっている働き方を自営業、時間と場所にとらわれない働き方をフリーランスと言うことが多い。

自営業の平均年収はいくら?

次に、自営業者の平均年収を見てみよう。国税庁の統計情報によると、会社員の平均年収は約440万円だ。自営業者の平均年収は約385万円であり、会社員より50万円以上低い。

自営業者の年収は、年間の収入から仕入れなど事業経費を差し引いた金額だ。手取りで考える場合は、そこから国民健康保険料や国民年金保険料、各種税金などを差し引いた金額になる。

会社員も社会保険料や税金を支払うのは同じだが、控除額の多さや社会保険料の会社負担などがあるため、会社員のほうが有利といえる。

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自営業の所得の種類

自営業の所得と聞くと、「事業所得」を思い浮かべる方が多いだろう。しかし、自営業にはさまざまな働き方があるため、場合によっては別の所得で税務申告を済ませる必要がある。

そこで以下では、自営業の所得の種類を簡単にまとめた。

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申告する所得の種類を間違えると、税務調査で指摘を受けたり税金面で損をしたりする恐れがある。特に不動産を持っている方や複数の事業を行っている方などは、所得が複雑になりやすいので注意しておきたい。

自営業のメリットとデメリットは?

自営業のメリットは、何だろうか。メリットとデメリットを見ていこう。

自営業のメリット5つ 働く時間や仕事内容が自由

自営業の主なメリットは、以下の5点だ。

・働く時間や場所などを自由に決められる
・煩わしい人間関係に縛られない
・自分の好きなこと、アイディアを仕事にできる
・定年退職がなく、ずっと働き続けられる
・収入の上限がない

自営業のメリットは、何といっても「自分で自由に決められる」ことだろう。会社であれば就業規則などで決まっているような、働く時間・場所・ルール・報酬などを自分で決められるため、働き方のすべてにおいて裁量があると言える。

たとえば、会社員と自営業者が同じ金額の大口契約が取れたとしよう。会社員は多少ボーナスに反映されるかもしれないが、基本的にもらえるのは毎月の給料だけだろう。一方自営業者の場合は、その契約の利益がそのまま収入になる。

働く時間や場所が自由である点は、子育てを中心に生活する主婦(夫)にとって有利だ。「子どもが幼稚園に行っている間だけ」「子どもが寝た後の数時間だけ」といった働き方ができるのは、自営業ならではのメリットだろう。

自営業のデメリット4つ 安定していない、自分で行う仕事の範囲が広い

自営業の主なデメリットは、以下の4点だ。

・ケガや病気、出産などで働けなくなると、収入が途絶える
・帳簿をつけ、確定申告をしなければならないため、手間である
・社会保障が薄い・福利厚生がない
・1人の場合、事務や経理、営業、制作などをすべて1人で行わなければならない

自営業の最大のデメリットは、「お金のリスク」だろう。会社員であれば、数日休んでも有給休暇として扱われ給料が支払われるが、自営業に有給休暇はない。病気療養で長期間休んだ場合でも、会社員は給料の2/3が傷病手当金として支給されるなど、多少のことで収入が途絶えることはない。これは大きな違いだ。

老後についても会社員には退職金があり、国民年金の他に厚生年金もあるため、それなりの金額をもらい続けることができるが、自営業者には国民年金しかないため、自分で蓄えておくか働き続けなければ、老後資金はすぐに足りなくなってしまう。

自営業は収入に上限がないというメリットを挙げたばかりだが、ゼロになるリスクもあるため収入は不安定と言える。会社員は固定給制なので安定しており、将来の見通しも立てやすい。

自営業者は、これらリスクに対応できるよう収入の一部を蓄えたり、保険に加入したりするなどの準備が欠かせない。

自営業に役立つ保険は?健康保険はどうなる?

安定収入を得られるサラリーマンに比べると、自営業は経済的なリスクが高いと言われている。そこで利用を考えておきたいものが、リスクを抑えるための保険だ。

自営業ではどのような保険が役立つのか、健康保険の扱いと合わせて以下で解説していこう。

公的な共済制度

費用負担を抑えたい場合は、国や公的機関が実施している「共済制度」への加入を検討しよう。中でも以下で挙げる3つの共済制度は、比較的低コストであることから多くの事業主が加入している。

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無理に加入する必要はないが、特に経営セーフティ共済はリスクを大きく抑えられる制度なので、多くの取引先を抱えている方はぜひ検討しておきたい。

就業不能保険

就業不能保険とは、病気がケガなどの影響で収入が減った場合に、毎月定額の保険金を受け取れるタイプの保険だ。サラリーマンに支給される傷病手当金(※健康保険の一部)の代わりになるので、就業不能保険に加入しておくと経済的なリスクを大きく抑えられる。

ただし、就業不能保険にもさまざまな種類があるため、特に保険金が発生する条件や金額は細かくチェックしておく必要がある。

健康保険はどのような扱いになる?

サラリーマンや公務員とは違い、自営業者は企業などが運営する組合の健康保険には加入できない。自治体が運営する「国民健康保険」に加入する形となるので、独立をする前にはきちんと保険を切り替えておくことが重要だ。

また、国民健康保険に加入すると、すべての保険料を加入者自身で負担することになる。つまり、サラリーマン時代とは保険料の負担が変わってくるため、大まかな金額は事前に調べておくことをおすすめする。

おすすめの自営業5選 税理士、サービス、ライター、デザイナー、EC運営

自営業のメリット・デメリットを見てきたが、どう感じただろうか。「あまり儲からないかも」と思う反面、すべてを自由にできることに魅力を感じた人も少なくないはずだ。ここからは自営業として開業する場合の、おすすめの職業を紹介する。

1.日本中どこでも高収入で働ける「税理士」

税理士は税務署や各市町村、企業で働くこともできるが、税理士事務所を開設して自営業者として活躍している人も多い。

医師もそうだが、税理士にも独占業務(その資格がなければできない業務)がある。「税務の代理」「税務書類の作成の代理」「税務相談」がそれだ。独占業務があるとニーズがなくならないため、収入が安定しやすい。

税理士になるには、大学や専門学校で経済学か法律学を学び、2年以上の実務経験を経て試験に合格しなければならない。ハードルは高いが、税理士になれれば日本中どこでもニーズがあり、雇用形態も自由に選ぶことができる。

2.顧客の潜在ニーズに応える形のない「サービス業」

サービス業というと、ホテルや飲食店での接客をイメージする人が多いかもしれない。しかし、実際はもっと多岐に渡る。接客を含め、「形のないものを売る」のがサービス業だ。
美容師やタクシーの運転手、学習塾講師、保育や老人ホームにおける介護担当者、クリーニング業などもサービス業だ。免許や資格などが必要な職種もあるが、医師や税理士ほど難易度は高くないので、比較的開業しやすいと言えるだろう。

3.時間も場所も自由に働ける「ライター」

ライターとは、雑誌やWebサイトなどに掲載する記事を書く人のことだ。インターネットが普及した現在は、在宅ワークとして取り組む人も多い。収入は1記事の単価が決まっている場合と、1文字単価が設定されている場合がある。

多くの収入は望めないが、場所的・時間的拘束がないため、副業で行う人や育児や介護などでまとまった時間が取れない人に適している。

4.デザインセンスがあるならおすすめしたい「Webデザイナー」

Webサイトのデザインを行うのが、Webデザイナーだ。ネットで買い物をする人が増えているため、商品ごとに個別のWebページを作ったり、期間限定のイベントサイトを制作したり、サイトをリニューアルしたりするたびにデザイナーが必要になるため、ニーズが途絶えることはないだろう。

開業にあたっては、画像処理がスムーズにできる高性能なパソコンや、IllustratorやPhotoshopといった専用ソフトが必要になるため、ある程度のコストはかかる。

ただしWebデザイナーだけではサイト構築はできないので、デザインをサイトに実装してくれるプログラマーと組んだり、仕事をもらえるように普段からWeb制作会社とコミュニケーションを取ったりする必要がある。

5.日々進化する市場に挑戦! 「ECサイト運営」

ECサイトとは、Web上で商品を販売するネットショップのことだ。販売するのは商品はもちろん、サービスやオークション、コンテンツなど多岐にわたる。

良い商品やサービスを提供することは言うまでもないが、商品を手に取って見てもらうことができないので、より魅力的に見せる写真や文章、より多くの人に見てもらうためのSEO対策や、マーケティング知識なども必要になる。

商品が物の場合は、店舗同様在庫管理や商品発送なども必要になるが、この部分は外注することもできるので、倉庫スペースなどがなくても運営はできる。

ECサイトには大きく分けて2種類あり、独立したネットショップとしてサイトを開設する方法と、モールに出店する方法がある。モールには、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどがある。

モールはアクセスが集まりやすい反面、競合他社との比較がしやすいため価格競争に陥りやすい。ECサイトをどこで開設するかは、重要な検討事項になるだろう。

自営業の幅を広げるために「資格の取得」も考えよう

一般的な企業に比べると、個人規模の自営業者は社会的な信用性が低い傾向にある。独立したものの仕事が見つからなかったり、営業で相手にされなかったりなど、すでに信用性の低さを実感した方も多いはずだ。

このような悩みを抱えている方は、役に立つ資格の取得を検討しよう。スキルを証明できる資格を取得しておくと、営業先や取引先から信用されやすくなる上に、引き受けられる仕事の選択肢も広がる。

中でも簿記や中小企業診断士、ファイナンシャルプランナーなどの資格は、自分自身の起業や経営にも役立つのでおすすめだ。ただし、あまりにも難易度が高い資格を選ぶと、勉強だけで多くの時間を取られてしまうため、無理のない範囲で取得できる資格をピックアップしておこう。

自営業のリスクリターンを考えて参入しよう

会社に属さず自由に働けるのが自営業だが、自営業者の平均年収は385万円と低い水準にある。一方で、収入には上限がないという大きな魅力がある。参入する場合は、業種や運営方法などをよく検討してほしい。ただし、自営業者は会社員よりもお金のリスクが大きいので、会社員よりも多く稼いで対策を講じておく必要がある。

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