2023年のホームファッション小売市場規模は前年比98.7%の3兆5,460億円とマイナス予測
~コロナ禍により追い風となった巣ごもり需要は、概ね2022年で収束~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のホームファッション小売市場を調査し、現況、製品セグメント別の動向、将来展望を明らかにした。
ホームファッション小売市場規模推移
1.市場概況
2022年の国内ホームファッション小売市場規模は、小売金額ベースで前年比102.0%の3兆5,926億円と推計した。2021年(前年比103.3%)に続き2年連続でプラス推移となり、金額ベースでは、2021年(3兆5,220億円)比で706億円増加した。また、主要7分野のうち、「ベッドリネン・寝具」以外は前年を上回ったと推計した。
2.注目トピック
輸入品構成比率が高い分野における円安の影響
ホームファッション小売市場と定める7分野およびそれに紐づく品目においては、輸入品の構成比率が高い分野・品目が多い。2020年までは数量・金額ともに減少推移となった品目が、2021年に続き2022年においては、数量は減少ながらも円安の影響で金額ベースでは拡大推移となった事例が相当数にのぼる。輸入単価の上昇が価格改定(値上げ)につながっており、今後はそれを要因とした買い控えによる市場の冷え込みが懸念される。
3.将来展望
2023年の国内ホームファッション小売市場規模は、小売金額ベースで前年比98.7%の3兆5,460億円と予測する。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行し、行動制限が緩和されたことで外出機会が増え、在宅環境を充実させるための巣ごもり需要が収束していくとみており、同市場はマイナスで推移すると予測する。一方で、輸入品の占有率が高い分野では、商品価格の高止まりもしくは値上げがさらに進行することで、金額ベースの市場規模を押し上げる可能性は残るとみる。
調査要綱
1.調査期間: 2023年7月〜10月 2.調査対象: ホームファッション関連企業(メーカー・卸売業・小売業) 3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに郵送アンケート調査併用 |
<ホームファッション小売市場とは> 本調査におけるホームファッション小売市場とは、「ベッドリネン・寝具」「タオル製品」「ナイトウェア・ホームウェア」「ホームファニチュア」「インテリアファブリックス」「ホームライティング」「キッチン・テーブルウェア」の7分野を対象とする。主に一般家庭用を対象とするが、「ホームファニチュア」「キッチン・テーブルウェア」「インテリアファブリックス」には一部法人需要が含まれる。 |
<市場に含まれる商品・サービス> ベッドリネン・寝具、タオル製品、ナイトウェア・ホームウェア、ホームファニチュア、インテリアファブリックス、ホームライティング、キッチン・テーブルウェア |
出典資料について
資料名 | 2023 ホームファッションブランド |
発刊日 | 2023年10月25日 |
体裁 | A4 424ページ |
価格(税込) | 165,000円 (本体価格 150,000円) |
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