【ライフサイエンス分野の中途採用】リアルワールドエビデンスの需要に対応できる専門人材の不足が顕著

ランスタッド

ジェイムズ・クラッグス プロフェッショナル事業部 ライフサイエンス アソシエイト・ディレクター

幅広い情報源に基づいて検証される医薬品の使用情報や利害関係を見出すリアルワールドエビデンス(RWE)は、実社会における薬効を理解する上で重要であるとの認識から、日本の製薬・ヘルスケア分野で勢いを増しています。

RWEには、電子カルテ、患者調査、臨床試験、観察研究など様々な情報源からのデータが含まれ、RWEソリューション市場は2028年までに650億ドルに達すると予想されています。日本企業は需要の高まりに対応するため、積極的に技術投資を行い、パートナーシップを結んでいます。この傾向は、メーカーがRWEの専門知識を社内に導入する機会にもつながっています。

日本におけるRWEの専門家は、データ分析、ヘルスケア、研究など多様なバックグラウンドを持ち、データ分析、規制に関する知識、グローバルな視点などの資格が高く求められます。

日本ではRWEが台頭しているにもかかわらず、人材不足が顕著であり、積極的な人材獲得・確保戦略の必要性が強調されています。これに関連して、データサイエンティストのようなRWEの専門人材を採用し定着させる上で、彼らの関心とモチベーションを持続させることが課題となります。

探求心が強く、すぐに飽きてしまうことはよくあるため、さまざまなデータセットにローテーションさせたり、柔軟性の高いツールを提供することで定着につながります。

また、市場の地域水準に合わせた報酬制度に加え、専門性に合った最先端の分析ツールやソフト/ハード面での設備提供、研究やイノベーションを積極的に支援することで、彼らの承認欲求を満たし、会社へのコミットメントにつながります。

RWEやデータサイエンスにおけるこうしたトレンドは、日本の製薬・ヘルスケア業界の状況が進化し続けていることを裏付けるものであり、雇用主には、専門性の高い人材を惹きつけ、定着させるための独自の戦略が求められています。

その他の「人材採用動向レポート」はこちら