食品産業新聞社
(画像=食品産業新聞社)

ヤクルト本社は、ポッカサッポロフード&ビバレッジの植物性ヨーグルト事業を取得する。9月29日にポッカサッポロフード&ビバレッジ社と合意したと発表した。約1年後の2024年10月1日に、植物性ヨーグルトの販売権、商標権、ノウハウ、特許などの無形資産を取得する予定。

ヤクルト本社は長期ビジョンの中で、今後の新たな事業の柱として「植物素材利用食品」への参入を発表している。その実現のため、レモン・豆乳など植物素材の資源をもつポッカサッポロと、2021年11月に業務提携契約を締結し、ヤクルト本社の乳酸菌・はっ酵技術を組み合わせた植物素材利用食品の開発を進めてきた。

その結果、ポッカサッポロのレモン素材とヤクルト本社の乳酸菌技術を活かした商品として、ヤクルト本社から「ソフールレモン」(2023年1月発売)、ポッカサッポロから「発酵果実 みかん&レモン」(2023年6月発売)を市場に登場させた。

一方、植物性ヨーグルト事業についても、両社間で提携の方法を検討してきた。ポッカサッポロの植物性ヨーグルト事業は、「ソヤファーム」ブランドを展開しており、日本国内において植物性ヨーグルトのトップシェアを維持している。

今回の植物性ヨーグルト事業取得は、「互いが得意とする販売チャネル(量販店等)を使った売上の拡大」(2021年11月に両社が発表)について協議する中、生活者へ新たな価値を提案し、市場を更に拡大していくために、ヤクルト本社が事業主体となることが最適であるとの判断に至り、事業取得することになったという。

今後、ヤクルト本社が事業を取得するまでの間は、ポッカサッポロが現在の商品の販売を継続する。

ヤクルト本社は植物性ヨーグルト事業の取得以降も、引き続きポッカサッポロ群馬第二工場の設備を活用し、商品の製造を継続する。また両社で、今後も業務提携を継続し、植物素材利用食品の拡大に向け協力していくという。