ルネサス エレクトロニクス、セルラーIoT技術の仏シーカンスを買収へ
(画像=Connect world/stock.adobe.com)

ルネサス エレクトロニクス株式会社(6723、以下ルネサス)とSequans Communications S.A.(フランス パリ、以下シーカンス)は、ルネサスがシーカンスの全株式を公開買付け(TOB)により取得する旨の基本合意書を締結した、と発表した。

基本合意書では、本公開買付けについて、労使協議会(Works Council)との協議完了およびシーカンスの取締役会による応募の推奨を経て、ルネサスがシーカンスの米国預託株式(以下ADS)を含む発行済全普通株式を、ADS1株当たり3.03米ドル(ADS1株は普通株式4株に相当)で現金買収する公開買付けを開始することに合意している。

ルネサスは、半導体に関する研究や設計、開発、製造、販売およびサービスを行っている。

シーカンスとは2020年から協業しており、ルネサスの組み込みプロセッサやアナログ製品とシーカンスのワイヤレスチップセットを組み合わせたソリューションを、大規模IoTやブロードバンドIoT向けに提供している。

シーカンスは、IoTデバイス向けに、チップセットやモジュールを設計・開発するファブレス半導体企業。

本買収によりルネサスは、セルラーIoTに代表されるWAN(Wide Area Network︓広域通信網)市場へ参入でき、幅広いデータ通信速度に対応可能となる。また、ルネサスのPAN(Personal Area Network︓短距離通信網)およびLAN(Local Area Network︓構内通信網)関連のコネクティビティ製品群のラインアップのさらなる拡充を図る。

公開買付けは2024年第1四半期までに、法人の国籍変更や関連取引は2024年第4四半期までに、それぞれ完了する予定。本公開買付けが完了した場合、シーカンスは非公開会社となり、シーカンスのADSは非上場となる。

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(提供:日本M&Aセンター

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