資本金10億円以上かつ従業員1000人以上の企業364社の春季賃上げ平均妥結額は1万1245円となったことが、厚生労働省の集計で分かった。現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は3.60%で、前年(2.20%)に比べ1.40ポイント増加し、コロナ禍前の2019年(2.18%)に比べ1.42ポイント増加した。
妥結額(定期昇給込みの賃上げ額)などを把握できた、資本金10億円以上かつ従業員1000人以上の労働組合のある企業364社を対象に集計をしたところ、春季賃上げ要求の平均妥結額は1万1245円で、前年(6898円)に比べ4347円増加となり、コロナ禍前の2019年(6790円)に比べ4455円増加した。
産業別にみると、20産業中で妥結額が最も高かったのは、「造船」で1万8144円。次いで「精密機器」が1万7070円、「繊維」が1万5027円で続いた。
【産業別 妥結額 上位10産業】
1位 造船 1万8144円
2位 精密機器 1万7070円
3位 繊維 1万5027円
4位 化学 1万3929円
5位 機械 1万3593円
6位 電気機器 1万3424円
7位 金融・保険 1万3092円
8位 自動車 1万2225円
9位 建設 1万1913円
10位 サービス 1万1692円
現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は3.60%で、前年(2.20%)に比べ1.40ポイント増加した。賃上げ率の推移をみると、2014年から7年連続で2%台が続いていたが、2021年は8年ぶりに1%台を記録し、2022年はコロナ禍前の2019年(2.18%)をわずかに上回り、2023年は29年ぶりに3%台を記録した。
賃上げ率を産業別にみると、20産業中で賃上げ率が最も高かったのは、「造船」で5.37%。次いで「精密機器」が4.92%で続いた。
【産業別 賃上げ率 上位10産業】
1位 造船 5.37%
2位 精密機器 4.92%
3位 繊維 4.62%
4位 機械 4.33%
5位 電気機器 4.17%
6位 金融・保険 4.15%
7位 化学 4.07%
8位 サービス 3.88%
9位 自動車 3.83%
9位 卸・小売 3.83%
具体的な要求額を把握できた364社の平均要求額は1万3247円となった。