コピーライターがこっそり教える メールで「失礼な人」にならない方法
(画像=Rawf8/stock.adobe.com)

(本記事は、中村 圭氏の著書『コピーライターがこっそり教える メールで「失礼な人」にならない方法』=きずな出版、2022年7月22日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

デキる大人は「相手のメリット」をしっかり提示する

文章でもったいなく感じるのが、子どもっぽい書き方です。

ビジネスシーンだと、取引先だったら「一緒に仕事をする相手として大丈夫かな……」と思われます。社内だったら頼りないという印象を与えてしまいます。

文章の子どもっぽさとは、どこに現れるのでしょうか?

イメージしやすいのは、小学生の夏休みの作文です。

「今日はAの得意先に行ってきました。新商品についての説明は順調にいきました。得意先の部長も喜んでました」

このように、文末がすべてそろった文章は幼く見えます。

小学生だったら 微笑(ほほえ) ましいですが、大人だと心配です。

「今日はAの得意先に行ってきました。新商品への反応も良かったです。得意先の部長も喜んでいらっしゃる様子でした」

このように語尾を変えるだけでも、ずいぶん印象が変わります。

また、自分の希望ばかり書くのも、お子ちゃま文章に見える原因です。

たとえば、

「私はAの案件をしたいです。昔からやりたいと思っていたからです」

これは、子どもが将来の夢として書くには問題ない文章ですが、ビジネスの文章としては幼く見えます。

ポイントは、相手のメリットを入れて、文章を書くことです。

「私はAの案件を希望します。この案件のターゲットは若者です。私はまだまだ仕事の経験は少ないですが、若者の視点ではチームの役に立てると思います」

このように自分の希望をただ伝えるのでなく、自分が加わる意味を説明できると、大人として扱える人だなと感じられます。

新人らしさのようなものは、直接話しているなかだとフレッシュに感じたりもするのですが、文章だと悪い意味で目立ってしまいます。

もちろん、年齢を重ねた大人の幼い文章は、大きく評価を下げます。

年齢にかかわらず、自分の文章が「お子ちゃま」になっていないかをチェックすることは大切なのです。

コピーライターがこっそり教える メールで「失礼な人」にならない方法
(画像=『コピーライターがこっそり教える メールで「失礼な人」にならない方法』より)
コピーライターがこっそり教える メールで「失礼な人」にならない方法
中村 圭(なかむら・けい)
コピーライター。2007年博報堂に入社。世界最高の広告賞であるカンヌ国際クリエイティビティフェスティバルの金賞や、ACCTOKYO CREATIVITY AWARDSのゴールド、世界各国の30歳以下で争われるヤングスパイクスの日本代表にも選出されシルバーを受賞するなど、国内外で多数の賞を獲得。著書に『説明は速さで決まる』(きずな出版)、『1行思考』(KADOKAWA)がある。

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