総合人材サービス会社のパーソルキャリア(東京・千代田、瀬野尾裕社長)がまとめた「doda転職人気企業ランキング2023」によると、TOP3は2020年から4年連続で、1位「トヨタ自動車」、2位「グーグル」、3位「ソニー」という結果になった。

転職人気企業ランキングトップは「トヨタ自動車」、賃上げ企業の人気上がる パーソルキャリア調べ

今回1位の「トヨタ自動車」は総合ランキングだけではなく、「業種別 メーカー(機械・電気)」、「職種別 営業系」など17の調査区分で前年同様1位をキープし、さらに「職種別 事務・アシスタント系」と「年代別 30代」の区分でも「グーグル」を抜き、1位になった。

投票ポイントを見ても、前回は1位「トヨタ自動車」と2位「グーグル」の差は600ポイントほどだったが、今回は「トヨタ自動車」が5453ポイント、「グーグル」が3862ポイントと、「トヨタ自動車」が1591ポイントの差を広げる結果となった。

【doda転職人気企業ランキング トップ10】
1位 トヨタ自動車 5453ポイント
2位 グーグル   3862ポイント
3位 ソニー    2574ポイント
4位 楽天     1286ポイント
5位 パナソニック 1217ポイント
6位 アマゾンジャパン 1148ポイント
7位 Apple Japan  1030ポイント
8位 キーエンス   927ポイント
9位 任天堂     811ポイント
10位 リクルートホールディングス 711ポイント

「ファーストリテイリング」は、前年の48位から11位へと大幅に順位を上げた。この要因についてパーソルキャリアでは「初任給の引き上げを含む、最大40%の給与アップのニュースに好感が持たれた」と分析する。

また、34位から24位へと大きく順位を伸ばした「オリエンタルランド」も、4月からパートやアルバイトを含む社員の給料を平均で約7%引き上げ、話題になった。さらに、「任天堂」(9位)も、2023年4月から全社員の基本給と初任給を一律10%引き上げたことがニュースになった。

前回調査から順位を上げた企業についてパーソルキャリアでは「インフレが進む中で賃上げに取り組んでいる企業への人気の高まりがうかがえる」とした。

30位以降を見ると、「鹿島建設」(139位→65位)、「大林組」(156位→67位)、「清水建設」(177位→76位)、「日建設計」(圏外→286位)と、複数の建設会社が前回より順位を上げた。

これについてパーソルキャリアは、「時間外労働の上限規制適用を2024年に控え、建設業界のはたらき方が変わりつつあることや2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)、2027年に開業予定のリニア中央新幹線をはじめとした大規模プロジェクトにも関心が集まっていることなどが関係している」と指摘する。

調査は、2023年2月17日~24日、22歳~59歳の男女正社員を対象にインターネットで実施し、5083人の回答を得た。(調査方法は、投票者が転職を希望する企業を自由形式で1位から3位まで記入。持ち点10ポイントの中から、それぞれの企業への志望度合いに応じて自由にポイントを振り分けた)

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