青年会議所(JC)は20歳から40歳までという年齢制限があり、明るい豊かな社会の実現を目指して、共に向上し合い、社会に貢献しようという理念のもとに活動している。会員数は全世界で約14万5,300名、日本だけでも2万6,000名が在籍。様々な奉仕活動で日本を豊かに、元気にするJCとはいったいどんな団体なのか。今回は、会員数698名(2023年5月現在)と国内有数の規模を誇る名古屋青年会議所の竹腰正見(たけこし・しょうけん)理事長にお話を伺った。
竹腰正見氏
(学)福寿学園 副理事長
―名古屋青年会議所は1950年創立と長い歴史を誇りますが、現在どれほどのメンバーが在籍されているのでしょうか。また、他の青年会議所と比較してどの業種の方が多いなどの特徴はあるのでしょうか。
私たちの毎年の活動期間は1月から12月までとなり、今期1月1日時点の会員数は537名でした。それから新たに多くの方々に入っていただき、現時点(2023年5月)で698名が在籍しています。
―毎年それぐらいの人の入れ替わりがあるのでしょうか。
そうですね、青年会議所は20歳から40歳までという年齢制限があるため、毎年卒業する方がいる一方で、100名以上のメンバーが新たに入会しますので、今年が特別多いということはありません。なお、今年度は私の想いもあり、事前に我々の理念を理解していただいた上で入会していただく、という形を取らせていただきました。
青年会議所は「明るい豊かな社会の実現」というビジョンを掲げ、私自身も今年度、「大切な人を幸せにするために己を尽くす」という基本理念を打ち出しています。今年の新入会員には、そうした想いや、我々が名古屋のまちをより良くするために活動しているということを理解してもらった上で入会していただきました。
―今期は「幸せが連鎖するまち名古屋 あなたの隣の人を笑顔にしよう!」というスローガンも発表しています。
先ほどもお伝えしたとおり、青年会議所は「明るい豊かな社会の実現」というビジョンを掲げており、全国の青年会議所はそのために日々活動しています。しかしながら、我々は政治家ではなく、潤沢な予算もありません。そうした状況下で何ができるのか。まずは自分の大切な人を幸せにしよう、そのための行動を続けようと。そしてその連鎖が広がっていくことで名古屋というまちも豊かになっていくだろうという想いをこめてスローガンを決めました。
―名古屋という土地柄を受けた特徴や活動なども行っているのでしょうか。
中日新聞社さんが主催している名古屋シティマラソンは、もともと我々名古屋青年会議所の先輩が作ったイベントです。地域の皆さまにも認知していただいているこうしたイベントをまた新しく作りたいと思っており、今年11月には11歳以下の国際サッカー大会を開催する計画を立てています。
インクルージョンやダイバーシティという言葉が聞かれる中で、10カ国ほどからチームを集めて、サッカーだけでなくお互いの文化を紹介し合ったり学んだり、こうした交流から世界平和を考えるきっかけになればいいなと。2026年には名古屋でアジア競技大会が行われますので、そういった世界的なイベントと一緒に盛り上げていきたいと思っています。