パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率」によると、4月の転職求人数は前月比99.8%、前年同月比135.0%となった。求人数は前月に比べてわずかに減少したものの、統計史上2番目に高い水準だった。転職希望者数は前月比101.5%、前年同月比112.5%だった。
転職求人倍率は前月比0.04ポイント減の2.21倍だった。
業種別にみると、求人数の前月比は12業種(「その他」を除く)のうち7業種で増加した。増加率が大きかったのは「エネルギー」(前月比110.7%)、次いで「レジャー・外食」(同102.6%)だった。
増加率が最も大きかった「エネルギー」では、前月に引き続きカーボンニュートラルに向けた再生可能エネルギーに関わる事業開発に伴い、電力会社や石油会社で技術職の求人が増えた。
次いで増加率が大きかった「レジャー・外食」では、新型コロナウイルス感染症の5類引き下げにより人流が増加することを見込んで、ホテルや旅館などでの接客スタッフに関する求人が増えた。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
IT・通信 100.6%
メディア 98.0%
金融 97.8%
メディカル 96.1%
メーカー 100.1%
商社 100.4%
小売・流通 100.7%
レジャー・外食 102.6%
エネルギー 110.7%
建設・不動産 99.9%
コンサルティング 100.5%
人材サービス 99.6%
その他 99.9%
職種別にみると、求人数の前月比は11業種(「その他」を除く)のうち3業種で増加した。最も増加率が大きかったのは、「販売・サービス」(前月比105.3%)、次いで「専門職(コンサル・金融)」(同107.4%)、次いで「販売・サービス」(同102.3%)だった。
【職種別 求人数増加率(前月比)】
営業 100.0%
企画・管理 98.5%
エンジニア(IT・通信) 99.3%
エンジニア(機械・電気)100.4%
専門職(メディカル) 97.5%
専門職(化学・食品) 97.5%
専門職(建設・不動産) 99.0%
専門職(コンサル・金融)107.4%
クリエイター 98.2%
販売・サービス 102.3%
事務・アシスタント 98.7%
その他 94.1%
5月以降の転職市場についてパーソルキャリアでは、「5月は、経済活動の活性化により、引き続き企業の人手不足が深刻化していると考えられるため、求人数は増加する」と指摘する
また、「転職希望者数も、夏の賞与後の転職を検討する人が増え始め、例年どおり増加が見込まれる。求人数の増加率よりも転職希望者数の増加率のほうがやや大きい可能性があるため、転職求人倍率は横ばいまたは微減する」と推測する。