【著者が語る】従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント

スキルティ

中塚 敏明 代表取締役社長CEO

【PROFILE】1976年生まれ。1998年武蔵工業大学(現 東京都市大学)電気電子工学科卒業後、同大学院へ進学。卒業後、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)入社。法人営業本部にて、超大手企業の様々なネットワークインテグレーションを手がける。2011年「ビジョナリーカンパニーを作りたい」との思いのもと、ネットビジョンシステムズ株式会社を設立。2016年「世の中の繋がるを支えるため、ITインフラエンジニアを輩出し続ける」ビジョンを掲げ、ネットワークエンジニアの養成スクールを開校。若い世代のエンジニア育成に取り組む中で、成長環境を整えれば組織力が高まるだけでなく、従業員エンゲージメントが劇的に向上することに気づき、能力開発をマネジメントするスキルマネジメントシステム『skillty』を考案・開発。リンクアンドモチベーション社の従業員エンゲージメント診断・サーベイクラウド国内市場No1のモチベーションクラウドにて、 従業員エンゲージメント上位2%となる組織偏差値70を超え、同業種同規模ランキングNo1の称号を得る。2022年スキルティ株式会社を設立、代表取締役社長に就任。中小・ベンチャー企業の従業員エンゲージメントと人材育成を底上げするために、スキルマネジメントの普及に注力。

この本は、中小企業が人材難の壁を乗り越え、人的資本経営の時代に必要とされる従業員エンゲージメントを7年間にわたって追求した軌跡をまとめたものです。

その過程で、離職率40%の壁やプレイングマネジャー陣のモチベーション管理・育成による疲弊など、多くの課題が発生しました。しかし、人に頼りすぎる社員育成やマネジメントから、会社主導の仕組み化に切り替えることで、これらの課題を克服することができました。

特に、人ではなくスキルを管理する新たなマネジメント手法、スキルマネジメントの導入によって、上司や部下など各立場の課題を解決することができました。そして、従業員エンゲージメントスコアを上位2%まで押し上げ、会社全体が成長意欲の高い組織に変貌しました。

さらに、エンゲージメント向上の源泉となったスキルとして、社会人基礎力の重要性も改めて強調しておきたいところです。社会人基礎力は、仕事の進捗や自己効力感、リーダー候補への自覚、企業理念の共感を高め、主体的な行動に繋がる必要不可欠なスキルであり、専門スキルや特殊スキルなどのハードスキルを身に付けるための土台となる能力です。

従業員エンゲージメントを向上させるための施策に取り組む前に社会人基礎力を備えることが、より成果的な取り組みに繋がるため、まずは社会人基礎力の育成に取り組むことが重要です。そして、スキルマネジメントの導入によって、社会人基礎力を可視化・定量化し、各個人のギャップを把握して習得を効果的かつ効率的に支援することができます。

また、従業員エンゲージメントを向上させるためには、ミッション・ビジョン・バリューの策定と浸透、人事評価制度の整備、成長環境の構築などの取り組みも必要です。これらの取り組みによって、従業員が会社の目的や価値観に共感し、主体的で自律型の組織に変革することができます。

本書を通じて、ぜひ多くの方々に従業員エンゲージメントの重要性と具体的な施策を理解し、永続的な会社作りの一助になれば幸いです。

【著者が語る】従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント

中塚敏明 著
クロスメディア・パブリッシング
1,780円+税