黒坂 岳央(くろさか・たけお)
水菓子肥後庵代表。フルーツビジネスジャーナリスト。シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、東京で会社員を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。ビジネス雑誌やニュースサイトでビジネス記事を書いている。著書に『年収1億円超の起業家・投資家・自由業そしてサラリーマンが大切にしている習慣 “億超えマインド"で人生は劇的に変わる!』など。
経営においての「運」とはなんだろうか。多くの人は「運」というパラメーターは固定値であり、自らの意思で自在に取り扱える変動値とは考えていないだろう。だが、運を科学することで、ハックする価値が見えてくる。
「運」とは外的要因で固定値
運は、「ブームがきた」「競合ができた」などの外的要因として考えられる。それに対して、「魅力的な商品、サービスを開発する」「商品やサービスの質を上げる」などは内的要因となる。内的要因は、売上アップを目指すために着目されやすい要素だ。しかし経営において、内的要因のみ注力するケースは少なくない。しかし、商品やサービスを購入するかは顧客次第であり、手出しのできない外的要因とも言えるのだ。結果、運という外的要因を「固定値」として捉えがちである。
そもそもその商品を買うためのお金を持っていない相手なら、どうやっても相手に買わせることができない。故に顧客の気持ちは手の出しようがなく「運は固定値である」と投げやりに捉えている社長もいるだろう。