矢野経済研究所
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2022年度はコロナ禍の影響に加えて、生産・物流などの世界的なサプライチェーン事情、円安等の問題が発生

~2022年度のME機器(治療機器)市場は前年度比0.3%減の1,749億円を予測~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のME機器(治療機器)市場を調査し、市場の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

1.調査結果概要

本調査では、病院や一般診療所等で使用されるME(Medical Engineering)機器のうち、32項目(54区分)の治療機器を対象としている。
2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響で、受診控えによる患者数減少や手術延期等により、病院の設備投資が冷え込んだ。2021年度もコロナ禍の影響は続いてきたものの、充分な感染対策のもとで手術も実施されるようになり、また、国や自治体における補助金を活用しながら収支改善に結びつけた一部の病院もあり、2021年度のME機器(治療機器)市場は前年度比2.7%増の1,754億1,170万円となった。

2.注目トピック

海外ブランドの治療機器では、納期や安定供給、価格という問題が顕在化

治療機器は大規模な病院から一般診療所まで設置される製品や、病院中心に導入される製品、院内でも手術室(Operation Room)や各診療科で使用される製品、ベッド毎に設置される製品でそれぞれ需要動向が異なる。2022年度については、コロナ禍の影響に加えて、生産・物流などの世界的なサプライチェーン事情、円安等の問題を加味する必要があり、非常に難しい状況となっている。
海外ブランドの性能や使い易さなど製品ニーズの他に、納期や安定供給、価格という問題が顕在化しており、ユーザー側への影響と市場環境の変化が起きている。
2022年度は手術件数は回復しつつあるものの、医療従事者の感染増で手術が延期される病院施設も一部散見されることや、製品の安定供給の問題などもあり、2022年度のME機器(治療機器)市場は前年度比0.3%減の1,749億3,670万円を予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2022年4月~10月
2.調査対象: 国内メーカー及び輸入製品の製造販売業:販売元
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含)、電話による取材調査、ならびにアンケート調査併用
<ME機器(治療機器)市場とは>
本調査におけるME(Medical Engineering)機器市場とは、病院や一般診療所等で使用される治療機器、32項目(54区分)を対象とした。
本調査では、「手術室(Operation Room)等の設備機器※」「レーザー治療装置」「特定領域高額機器」「特定領域中級・普及型機器」「内視鏡下(腹腔鏡下・胸腔鏡下)外科製品」の計5セグメントに分類し、市場を分析している。
※在宅レンタル用・パブリック(公共施設等)設置の機器を含む。
<市場に含まれる商品・サービス>
内視鏡下外科(腹腔鏡・胸腔鏡他)手術製品、ベンチレータ、全身麻酔器、除細動器・デフィブリレータ、電気メス・バイポーラ・アルゴンガス、超音波凝固切開装置・超音波吸引装置、Nd:YAG・Ho:YAG・KTP/YAG・KTP、CO2レーザー、高出力半導体レーザー、PDT、レーザー心筋血管新生術/心筋血行再建術、(疼痛緩和)半導体レーザー治療器、(直線偏光)近赤外線・赤外線治療装置、あざとり・美顔用レーザー装置、美容形成外科関連製品 脱毛・しわとり・下肢静脈瘤、(経尿道的)結石破砕装置、BPH治療製品、ESWL、ハイパーサーミア(温熱療法加温装置)、IABP装置、自己血回収装置・回収式自己血輸血装置、コンティニアスパッシブモーション、タニケットシステム、骨電気刺激装置/超音波骨折治療器、低周波治療器/浮腫治療器、パワーインスツルメンツ、ガンマナイフ、定位脳手術装置/定位・高精度放射線治療システム、手術室用顕微鏡・ナビゲーションシステム、ネブライザー、滅菌コンテナーシステム、鋼製手術器具・器械

出典資料について

資料名2022年版 機能別ME機器市場の中期予測とメーカーシェア(治療機器編)
発刊日2022年11月15日
体裁A4 704ページ
価格(税込)132,000円 (本体価格 120,000円)

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