一般社団法人全日本コーヒー協会は2月2日、2022年の日本のコーヒー消費量を発表し、前年比2.2%増加の43万2873トンで着地したことを明らかにした。
コーヒーの消費量は、コンビニコーヒーの拡大でレギュラーコーヒーのおいしさが身近になったことや、国立がん研究センターをはじめ、多くの研究機関が健康に寄与する研究結果を相次いで発表したことから、2016年まで5年連続で増加していた。
その後も高い水準を維持していたが、2020年に新型コロナ感染症がまん延して以降は、家庭用コーヒー市場が活性化したものの、外食のカフェや喫茶店などの飲用機会が減り、消費量が減少していた。
今回、4年ぶりに増加に転じたのは、人流が徐々に回復して外食でのコーヒー需要が増えたことが大きい。味の素AGFの担当者は、「人流の回復で2022年4月以降はアウトホーム(家の外における)飲用が回復してきた」とする。
一方、家庭用コーヒー市場は、コロナ禍において自宅でコーヒーを楽しむ習慣が根付いたことで成長してきたが、2022年は価格改定により金額ベースは前年比2%増加したものの、数量ベースは前年を下回っており、課題が残った。
全日本コーヒー協会の担当者は、国内コーヒー消費量について次のように語る。「いまだコロナ前(2019年)の水準を回復するに至っていませんが、このような増加トレンドを確実なものとできるよう、全日本コーヒー協会としても取り組んでいきたいと思っております」。