2021年はコロナ禍による市場縮小から反転
~2022年はさらに復旧が進む見通し~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のコンタクトレンズ及びその関連製品市場について調査を実施した。
1.市場概況
2021年のコンタクトレンズ・コンタクトレンズ⽤剤・⽤品・点眼薬の国内市場規模は、2,885億円(メーカー出荷額ベース)と推計する。新型コロナウイルス感染拡大防止のための行動制限下ながらも、実質的にはいわゆるウィズコロナ的な生活運営が行われてきた側面もあり、国内経済の方向感はある程度上向きへと遷移してきたという情勢を受け、コンタクトレンズ関連市場も2021年は、前年比106.4%と大きく反転したものとみられる。
2.注目トピック
インターネット販売の進展
従来よりコンタクトレンズのインターネット販売は行われていたが、今回のコロナ禍がそれを後押しした感がある。
インターネット販売は、小売・流通企業の他、コンタクトレンズメーカーにおいても注力施策の1つとなりつつある。インターネット販売の普及・拡大が、コンタクトレンズ市場の従来の枠組みにどのような影響を与えるか注視されている。
インターネット販売の形態としては、対象者はあらかじめ登録されていること、必要に応じた発注又は定期的購入時期の設定、受発注の過程のいずれかの時点で眼科医(処方箋)が介在する、といった点が概ね共通している。
自システムの利用を促すプロモーション策としては、ディスカウント価格での提供やクーポン・ポイントの利用や稼得が可能など経済的なインセンティブを付与するケースが多数とみられる。
3.将来展望
2022 年のコンタクトレンズ・コンタクトレンズ⽤剤・⽤品・点眼薬の国内市場規模は、2021 年比2.2%増の2,948 億円(メーカー出荷額ベース)を見込む。コロナ禍は未だ終息宣言には至っていないものの、経済活動は欧米各国と足並みを揃え、いわゆるウィズコロナの段階へと移行しつつあり、コンタクトレンズおよびその関連製品に対する需要もコロナ禍前へと戻る方向にあり、引き続き市場回復が継続していくとの見通しである。
調査要綱
1.調査期間: 2022年7月~9月 2.調査対象: コンタクトレンズメーカー、コンタクトレンズ⽤剤・⽤品メーカー、医薬品(点眼薬)メーカー 3.調査方法: 当社専⾨研究員による直接⾯談(オンライン含む)、電話・e-mail等によるヒアリング調査、ならびに⽂献調査併⽤ |
<コンタクトレンズ・コンタクトレンズ⽤剤・⽤品・点眼薬市場とは> 本調査におけるコンタクトレンズ・コンタクトレンズ⽤剤・⽤品・点眼薬市場とは、視⼒矯正等のために⾓膜に直接接触させて使⽤するレンズの形態をした⾼度管理医療機器であるコンタクトレンズ、コンタクトレンズのケア(洗浄、すすぎ、消毒、保存)に⽤いる製品であるコンタクトレンズ⽤剤・⽤品、およびコンタクトレンズ装⽤時に使⽤する⽬薬によって構成される市場を指す。 |
<市場に含まれる商品・サービス> コンタクトレンズ、コンタクトレンズ⽤剤・⽤品、点眼薬 |
出典資料について
資料名 | 2022年版 コンタクトレンズに関する市場動向調査 |
発刊日 | 2022年09月29日 |
体裁 | A4 231ページ |
価格(税込) | 363,000円 (本体価格 330,000円) |
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