2018年度の介護福祉用具用品市場規模を前年度比2.0%増の3,145億円と予測
~財源縮小を背景とした介護保険改定の影響を受けるものの、高齢者人口増加をベースに成長の見通し~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の介護福祉用具用品市場を調査し、製品分類(9品目)別の動向、参入企業動向、今後の方向性を明らかにした。
介護福祉用具用品市場規模推移・予測
1.市場概況
2017年度の国内介護福祉用具市場(メーカー出荷金額ベース)は前年度比2.7%増の3,082億6千万円となり、2018年度は同2.0%増の3,144億8千万円と予測する。 2018年度の介護保険制度改定の影響は品目により異なるものの、概ねその影響は軽微な見込みである。
2.将来展望
今後の介護福祉用具用品市場は、財源縮小を背景とした介護保険制度改定の影響を受けるものの、高齢者人口増加をベースにした成長が見込まれ、2025年度の介護福祉用具用品市場(メーカー出荷金額ベース)は3,535億7千万円になると予測する。
2018年度改定による介護保険の利用者の3割負担については、福祉用具や介護用品を取り扱うメーカーも今後の戦略を考えていく必要がある。また、福祉用具貸与価格の適正化などが福祉用具レンタル市場に影響を与えており、レンタル事業者の選別がなされていく動きがある。
他には、メーカーが製品を開発し上市していくことで市場は活性化するので、需要拡大が見込まれる認知症支援の製品や、福祉用具からリハビリに関わる機器への転用も開発のポイントになると考える。