矢野経済研究所
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2021年12月末のパチンコホール経営企業数は前年から230社減の2,347企業、店舗数は639店舗減の8,139店舗

~巨額投資が必要となる、遊技機台数1,000台以上の2021年の新規出店数は11店舗~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、パチンコ経営企業及びパチンコホールを調査し、2021年12月末時点のパチンコ経営企業数及びパチンコホールの店舗数を明らかにした。

パチンコ経営企業数の推移

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パチンコ営業店舗数の推移

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1.市場概況

2021年12月末のパチンコホール経営企業数は前年比230社減の2,347社となった。
パチンコホール経営企業数は2012年までは減少数が比較的少なかったものの、2013年以降は年間100社を越えるペースで減少している。とりわけ2018年以降は年間200社を越えており、過去10数年にわたって減少が続いている。 なお、資本や経営者などで関連する企業をグループ化すると、パチンコホール経営企業は1,826のグループに集約でき、企業グループ数はこの1年間で152グループ減少した。

また、2021年12月末時点で全国で営業しているパチンコ店は、前年比639店舗減の8,139店舗となった。店舗数は、2016年12月からの5年間で2,539店舗が減少した。
2018年2月に遊技機に関する規則が改正され、パチンコホール経営企業では店内にあるパチンコ機・パチスロ機を新規則に対応した遊技機(新規則機)への入れ替えが2022年1月末までに必要となった。
新規則機は改正前の遊技機(旧規則機)と比較して出玉性能が劣ることから、入れ替え後は売上が低下する。入れ替えには多額の費用が必要となるだけでなく、コロナ禍による集客低下も追い打ちとなり、パチンコホール経営企業の業況は悪化しており、1~2店舗経営の小規模企業や遊技機設置台数の少ない小型店舗を経営する企業の減少が顕著となった。

2.注目トピック

2021年のパチンコホール新規出店数は93店舗と低水準にとどまる

2021年のパチンコホールの新規出店数は前年比33店舗減となる93店舗と低水準にとどまった。新規出店数は2013年以降減少が続いていた。2020年は7年ぶりに増加したが、2021年は再び減少に転じた。店舗収益が低下する新規則機への入れ替えを見据え、パチンコホールの新規出店は大きく抑制されていたが、2020年以降はコロナ禍の影響も大きく、計画されていた新規出店が延期・中止となる事例が散見されている。
地域別に新規出店数をみると、東京都、神奈川県、静岡県の新規出店数が多く、10店舗以上の新規出店が確認できたのは全国で3都県のみである。

パチンコホール経営企業は厳しい事業環境にあるが、その一方で、体力に余裕のある大手のパチンコホール経営企業などを中心として、巨額投資が必要となる遊技機台数1,000台以上の大型店の新規出店が増加している。2021年の大型店の新規出店数は前年比6店舗増となる11店舗であった。

3.将来展望

2022年は多額の費用をかけた新規則機移行の完了により経営環境の改善が進むため、パチンコホール経営企業の倒産・廃業は減少するとみられる。パチンコホール経営企業数は引き続き減少するものの、減少スピードは鈍化する見通しである。
一方、店舗の売上がコロナ禍前に戻っていないことから、収益性の低い小型店舗や売上減少が著しいパチスロ専門店などを経営する企業を中心に引き続き淘汰が進むと考えられる。
新規出店については新規則機移行完了を機に、出店意欲が旺盛なパチンコホール経営企業が反転攻勢をしかける可能性が高く、新規出店数はある程度回復する見込みである。とはいえ、新規出店数が閉店数を上回ることはなく、全国で営業しているパチンコホールの店舗数の減少は続く見通しである。

調査要綱

1.調査期間: 2021年9月~12月
2.調査対象: 全国のパチンコホール経営企業および全国のパチンコホール
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用
<本調査について> 2021年9月~12月に弊社で実施した各種調査をもとに、全国でパチンコホールを経営している企業数やパチンコホールの店舗数、資本・経営者などで関連する企業を集約した企業グループ数を算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
パチンコホール経営企業、パチンコホール

出典資料について

資料名2022 パチンコ経営企業総覧(東日本版)
発刊日2022年02月24日
体裁A4 542ページ
価格(税込)121,000円 (本体価格 110,000円)

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