(本記事は、花津ハナヨ氏の著書『マンガで世界を救うぞ! SDGsマンガ化計画』=講談社エディトリアル、2020年12月2日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
7つめの目標は、「すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」というもの。エネルギーは現在、世界が抱えている重要な課題のカギを握っています。雇用や安全保障、気候変動、食料生産、所得の増加といった課題すべてに関わってくるからです。持続可能なエネルギーの活用は、生活や経済、地球の変革を図ることにつながります※1。潘基文(パンギムン)国連事務総長(当時)は、近代的エネルギー・サービスへの普遍的なアクセスを確保し、効果を高めて再生が可能なエネルギー源の利用を増やすため、「万人のための持続可能なエネルギー」計画を提言しました。
※1 国際連合広報センター「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」(2015年)、『 SDGsを広めたい・教えたい方のための「虎の巻」』)より(https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda)
温室効果ガスはなぜ地球を温める?
そもそも、温室効果(おんしつこうか)ガスとは、太陽の赤外線を吸収し、再び放出する性質をもった気体のこと。人間の活動によって増加した主な温室効果ガスには、二酸化炭素とメタン、一酸化二窒素(ちっそ)、フロンガスがあります。これらの気体によって、赤外線の熱が大気に蓄積(ちくせき)され、地球の表面付近の大気を温めてしまうのです。地球温暖化は、こうしたメカニズムで起こっているものです。
なかでも、地球の温暖化に最も深刻な影響を与えているのが二酸化炭素。二酸化炭素が大量に放出される原因は、石炭や石油の消費やセメントの生産など。大気中の二酸化炭素を吸収してくれる森林が減少していることも、二酸化炭素が増大する一因となっています。また、2016年航空輸送機による二酸化炭素の排出量は約5億5800万トンにのぼり、人間の活動によって排出される量の1.7%にあたるのです※1。
すでに削減を実現しているJALとANAの取り組み
こうした現状を受け、JALグループでは地球温暖化の防止に向けた取り組みを積極的に実施。燃料効率の向上や国産バイオ燃料の実現化に向けた研究開発を進め、エコフライト活動や搭載物(とうさいぶつ)の軽量化などを通じて、二酸化炭素の排出量を減らす試みを推進しています※2。
またANAでは「ANA FLY ECO 2020」を推進中。低燃費機材(ていねんぴきざい)や、改良型の新型エンジンの積極的な導入などを進めています。その結果、2015年には2005年比で23%の二酸化炭素を削減(さくげん)したと発表しました。さらに飛行機が排出した二酸化炭素相当量に見合った金額を支払うことで温室効果ガス削減に間接的に投資ができる「ANAカーボン・オフセットプログラム」を実施しています※3。
※1 一般附団法人日本航空機開発協会「民問航空農に関する市堪予測2019-2038」(平成31年3月)より(http://www.jadc.jp/files/topics/157_ext_01_0.pdf) ※2 JAL「CSR エコ・ファーストの約東」より(https://www.jal.com/ja/sustainability/environment-management/ecofirst/)※3 ANA「運航における取り組み」より(https://www.ana.co.jp/group/csr/environment/operating/)
自分自身がSDGsについてちゃんと考えようと、この仕事を受けました。
環境や貧困問題など、何とかしなくてはと思いつつも、どこか遠い話のように感じていました。
私のように、日々のこと(仕事や子育てや家事など)に追われて考える余裕のない人にも、
生活と身近なものに結びつけることで、現実味を持って感じてもらえればうれしいです。
Message from 花津ハナヨ
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