矢野経済研究所
(画像=Pixel-Shot/stock.adobe.com)

市場を圧倒的な力で牽引してきたトッププレイヤーの売上縮小により2年連続で市場は縮小

~2020年度のドクターズコスメ市場は前年度比87.4%の914億円~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は国内のドクターズコスメ市場を調査し、市場の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

ドクターズコスメ市場規模推移と予測

矢野経済研究所
(画像=矢野経済研究所)

1.市場概況

2020年度のドクターズコスメ市場は、ブランドメーカー出荷金額ベースで前年度比87.4%の914億円となった。2020年度の化粧品全体市場はコロナ禍の影響を受けて市場縮小したが、ドクターズコスメ市場はコロナ禍前の2019年度に既に前年度を割り込む状況にあった。これは市場を圧倒的な力で牽引してきたトッププレイヤーの売上縮小が最も大きな要因である。

2.注目トピック

海外発ドクターズコスメの導入増加

「ドクタージー」(韓国)、「CNP Laboratory」(韓国)、「DR.WU(ドクターウー)」(台湾)など、2020~2021年にかけて、海外発のドクターズコスメの日本市場への正式導入が活発である。海外本社による一部日本国内モールへの出品や並行輸入品といったルートなど、すでに入手可能になっているという土壌があること、また韓国コスメの活況という追い風もあり、正式導入による販路拡大が市場拡大へ寄与することが期待される。

3.将来展望

2021年度のドクターズコスメ市場規模(ブランドメーカー出荷金額ベース)は前年度比100.9%の922億円と予測する。2020年度はトップ企業の不調とコロナ禍に見舞われたことで大きく後退したが、コロナ禍の収束が見えないものの、一方でドクターズコスメを必要とする肌に悩みをもつ人は増加していると考えられる。但し、2018年度の水準を取り戻すには、数年では困難な見込みである。

調査要綱

1.調査期間: 2021年11月~2022年1月
2.調査対象: 化粧品ブランドメーカー、化粧品原材料メーカー・商社、流通業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接(オンライン含む)、電話によるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
<ドクターズコスメとは>
本調査におけるドクターズコスメとは、医師が開発・研究に参加している化粧品、もしくは、皮膚科・整形外科・美容外科などの医療施設で販売または紹介している化粧品をさす。
いずれも医薬部外品を含む。
<市場に含まれる商品・サービス>
ドクターズコスメのスキンケア製品、メイクアップ製品、ヘアケア製品、その他製品

出典資料について

資料名2022年版 ドクターズコスメマーケティング総鑑
発刊日2022年01月28日
体裁A4 350ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

お問い合わせ先

部署マーケティング本部 広報チーム
住所〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
電話番号03-5371-6912
メールアドレスpress@yano.co.jp

©2022 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。