矢野経済研究所
(画像=Rawpixel.com/stock.adobe.com)

2020年度はコロナ禍の巣ごもり需要を受けて、ジグソーパズル、模型・ホビー、アナログゲーム市場が急拡大

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の玩具市場を調査し、現況、玩具分野別や参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

2020年度玩具9品目別市場規模

矢野経済研究所
(画像=矢野経済研究所)

2020年度注目玩具市場規模

矢野経済研究所
(画像=矢野経済研究所)

1.市場概況

2020年度の国内玩具市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、主要9品目で前年度比13.4%増の7,262億円、テレビゲームを除く主要8品目では同1.8%増の3,412億円と推計した。コロナ禍の巣ごもり需要を受け、ともに前年度を上回る結果となった。

主要8品目においては、コロナ禍の巣ごもり需要を取り込んだ、ジグソーパズルが前年度比61.6%増、模型・ホビー市場が同16.0%増、アナログゲーム市場が同15.0%増と二桁増を記録した。12%程度のシェアを占める男児キャラクター・男児玩具市場は、前年度と傾向は変わっておらず、トレーディングカードゲームが引き続き好調に推移するなど一部の定番商品は健闘していたものの、目立ったヒット商品がなかったことから前年度実績を割る結果であった。
テレビゲームを含めた主要9品目に関しては、巣ごもり需要を受けていることに加えて、新たなテレビゲーム用のハードウェアも投入されたことから、拡大した。

2.注目トピック

玩具業界も持続可能な社会実現に向け精力的に取り組む

昨今、業界を問わず持続可能な経営を求められているが、玩具業界においても各社ともサステナビリティへの取り組みを精力的に行なっている。
プラスチックごみの排出削減、再生材使用率向上、資源の再利用・リサイクルはもちろんのこと、玩具業界ならではの取り組みも行われている。玩具を使った「おもちゃアソビ」を通じて資源リサイクルを学ぶことが出来たり、使わなくなった玩具を下取りする仕組みを構築したりと、各社ともに主要顧客である子どもたちの未来のため、持続可能な社会実現に向けた取り組みを推進している。

3.将来展望

2021年度の国内玩具市場規模(メーカー国内出荷金額ベース)は、主要9品目で前年度比3.4%増の7,509億円、テレビゲームを除く主要8品目では同7.2%増の3,659億円を予測する。
模型・ホビー市場においては、需要増が継続している。加えて、トレーディングカードゲーム市場が活況を呈しており、男児キャラクター・男児玩具市場を牽引するかたちで同市場も拡大するものと予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2021年10月~12月
2.調査対象: 玩具・模型ホビー・テレビゲーム関連メーカー、卸問屋、小売事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・電子メールによるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
<玩具市場とは>
本調査における玩具市場とは、①電子玩具、②模型・ホビー、③男児キャラクター・男児玩具、④女児キャラクター・女児玩具、⑤ゲーム類(アナログゲーム等)、⑥季節物・雑玩具、⑦基礎玩具(知育・乳幼児玩具、ジグソーパズル、ブロック類等)、⑧ぬいぐるみ、⑨テレビゲームの主要9品目をさす。玩具市場規模はメーカー国内出荷金額ベースで算出し、輸出分を含まない。
また、ハイターゲットトイは、成人をターゲットとした玩具全般をさし、テレビゲームを除く主要8品目にそれぞれ含まれる。玩具菓子、カプセル入り玩具、フィギュアは、本調査における主要9品目には含まない。

なお、各9品目別の詳細は以下参照
①電子玩具;電子ゲーム、電子ぬいぐるみ類、キッズパソコン、スマートフォンを模した玩具、体感ゲームなど(ハイターゲットトイ含む)
②模型、ホビー;プラモデル、ホビーラジコン、モデルガン、その他ホビー(ハイターゲットトイ含む)
③男児キャラクター・男児玩具;トイラジコン、その他男児玩具(トレーディングカードゲーム、ハイターゲットトイ含む)、スマートフォンを模した玩具のうち、キャラクターをモチーフとしたものも含む。
④女児キャラクター・女児玩具;きせかえ、その他女児玩具(ハイターゲットトイ含む)、スマートフォンを模した玩具のうち、キャラクターをモチーフとしたものも含む。
⑤ゲーム類;ボードゲーム、アナログゲーム、一般ゲームなど(ハイターゲットトイ含む)
⑥季節物、雑玩具;節句人形、花火、水物、その他の玩具
⑦基礎玩具;知育・乳幼児玩具、ブロック類、その他基礎玩具、ジグゾーパズル(ハイターゲットトイ含む)
⑧ぬいぐるみ;ぬいぐるみ、人形、その他ぬいぐるみ類(ハイターゲットトイ含む)
⑨テレビゲーム;テレビゲーム機、携帯型ゲーム機、テレビゲームソフト(一部オンラインゲーム含む)
<市場に含まれる商品・サービス>
電子玩具、模型・ホビー、男児キャラクター・男児玩具、女児キャラクター・女児玩具、ゲーム類(アナログゲーム等)、季節物・雑玩具、基礎玩具(知育・乳幼児玩具、ジグソーパズル、ブロック類等)、ぬいぐるみ、テレビゲーム、玩具菓子、カプセル入り玩具、フィギュア、鉄道模型、トレーディングカードゲーム

出典資料について

資料名2022年版 玩具産業白書
発刊日2021年12月28日
体裁A4 451ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

お問い合わせ先

部署マーケティング本部 広報チーム
住所〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
電話番号03-5371-6912
メールアドレスpress@yano.co.jp

©2022 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。