矢野経済研究所
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2020年度の建築・土木向けパイプ(主要25管種)市場規模は出荷量(鋼管換算値)ベースで前年度比8.3%減の227万9,000トン

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の建築・土木向けパイプ(主要25管種)市場を調査し、パイプ別の動向、セグメント別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

建築・土木向けパイプ(主要25管種)市場規模推移

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1.市場概況

2020年度の建築・土木向けパイプ(主要25管種)の市場規模は、メーカー出荷量(鋼管換算値)ベースで前年度比8.3%減の227万9,000トンと推計した。2020年度はコロナ禍という環境下にあった中で、土木や農業用水関連で使用される各種パイプ需要は国土強靭化政策等の推進により堅調に推移したものの、建築関連需要が大幅に落ち込んだことで全体として減少となった。

2.注目トピック

パイプ市場におけるコロナ禍の影響

建築・土木向けパイプ市場におけるコロナ禍の影響については、建築や産業プラントに関連する需要分野は落ち込みが大きかった一方、土木や農業向けはその影響は比較的軽微に留まっている。
建築市場や産業プラント等において用途比率の高い配管用炭素鋼鋼管(白管・黒管)、塩ビライニング鋼管、ステンレス溶接鋼鋼管、建築用銅管などの金属管全般は顕著な落ち込みを見せたが、農業・土木分野に強いコルゲート管、塗覆装鋼管などはコロナ禍にあっても堅調に推移している。

3.将来展望

2021年度の建築・土木向けパイプ(主要25管種)の市場規模は、メーカー出荷量(鋼管換算値)ベースで前年度比0.2%減の227万4,000トンと予測する。

2021年度は建築分野の回復が期待されるが、コロナ禍の影響は続いており、またパイプ需要に波及するタイムラグなどを勘案すると本格回復は2022年度となる見込みである。
2024年頃までの見通しでは、建築需要のピークが2023年頃とみられ、それまでは安定的な需要が期待される。また、土木関連では従前から推進されている国土強靭化政策が「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」として2025年まで延長されており、このような国策とも相俟ってパイプ需要の更なる増加が期待される。

調査要綱

1.調査期間: 2021年7月~9月
2.調査対象: 全国のパイプ製造事業者、販売事業者、業界団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによる調査、ならびに文献調査併用
<建築・土木向けパイプ(主要25管種)市場とは>
本調査における建築・土木向けパイプ(主要25管種)市場とは、建築物の様々な設備配管に使用される各種パイプ、及びインフラを構成する水道・ガス・電気・その他土木工事などに使用される主要な管種のうち、独自に選定した25管種を対象とする。なお、市場規模は各々主要25管種におけるメーカー出荷量を鋼管換算値ベースで算出し、合算した。
なお鋼管換算値とは、主要25管種の素材重量を勘案し、鋼管の重量を1として比重換算した重量を指す。
<市場に含まれる商品・サービス>
建築・土木向け主要25管種のパイプ:配管用炭素鋼鋼管(白・黒)、塩ビライニング鋼管、ガス用外面被覆鋼管、ポリ粉体ライニング鋼管、塗覆装鋼管、ポリエチレン被覆鋼管、ノンタールエポキシコーティング鋼管、ナイロンコーティング鋼管、ステンレス溶接鋼鋼管、ダクタイル鉄管、建築用銅管、ヒューム管、PC管、FRPM管、塩化ビニル管、ポリエチレン管、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管、コルゲート管、網状管、ステンレスフレキシブル管、耐火二層管、合成樹脂可とう電線管、FEP管

出典資料について

資料名2021年版 各種パイプの需要動向と中期予測
発刊日2021年10月07日
体裁A4 385ページ
定価165,000円 (本体価格 150,000円)

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