「お客様の面倒くさいをすべて引き受ける」市場が縮小しても業績を伸ばし続ける理由
(画像=水上印刷株式会社提供/THE OWNER編集部)

経済産業省の統計によると、印刷業の出荷額は1991年の8.9兆円から、2019年には4.8兆円まで落ち込んでいる。印刷業界全体を見れば、縮小の一途をたどっていると言えるだろう。

しかし、30年で市場が半減した印刷業界において、10年連続増収、10年で利益を3倍以上に伸ばしているのが水上印刷だ。直近の業績(2021年3月期)も過去最高の売上と利益を叩き出している。代表取締役社長の河合克也氏にビジネスモデルや事業展開の背景を聞いた。

「360度フルサービスカンパニー」という考え方

――まず河合社長のキャリアを教えて下さい。キーエンスを経て、貴社に参画されたそうですね。

はい。大学卒業後、株式会社キーエンスに入社し、2007年より当社に参画しました。営業部門・管理人事部門・経営戦略部門を経て、2014年に代表取締役社長に就任したという流れです。またその間の2008年~2009には年経済産業省商務情報政策局情報政策課への出向を経験しています。