現状維持で満足し、向上心や成長意欲のない部下への対応方法とは?

THE OWNER特別連載「経営者のお悩み相談所 〜経営コンサルタントが一問一答!〜」第25回目は「現状維持で満足し、向上心や成長意欲のない部下への対応方法とは?」という経営者のお悩みについてお答えします。

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【今回のご質問】
現状維持で満足し、向上心や成長意欲のない部下への対応方法知りたいです。

「英国病」や「大企業病」といった言葉があります。「英国病」とは1970年代頃、それまでの経済成長で社会保障が充実したイギリスで労働者が保障に頼って積極的に働かなくなり、経済停滞が起こった現象のことを指します。またこれと似たもので、日本でもしばしば指摘されるのが「大企業病」です。日系企業は先進国の中では一人当たりの労働時間が比較的長く、その反面、労働効率性が低いとされています。労働効率性を上げることは日本企業の大きなテーマなのですが、その実現には現状に満足する従業員をうまく育てていく必要があります。今回はこの問題について詳しくみていきましょう。

岩下 廉(株式会社ポムスタディ 代表取締役社長)
岩下 廉(株式会社ポムスタディ 代表取締役社長)
【略歴】製薬会社、国家公務員総合職での勤務を経て、ITベンチャー企業でディレクターを務める。20年1月より株式会社ポムスタディを設立して独立。
【学歴】東京大学 農学部 国際開発農学専修 卒
【資格】TOEIC970、将棋アマチュア参段
【株式会社ポムスタディ】マーケティングを中心としたコンサルティング事業および教育学習支援事業を推進。コロナ禍の状況下でも、増益増収を達成中。
HP:https://pom-study.com
Mail:info@pom-study.com

現状維持で満足する心理とは?

よく私がコンサルティングする際に最初にご説明することですが、相手や対象が決まっている問題の場合、まずはその相手や対象がどのように考え、行動し、その結果どのような結論が出てくるのかをまず深堀りする必要があります。今回のご質問でしたら、まず現状維持で満足する部下が心のなかでどのように考えているかを正しく掴めないと問題解決はできません。

部下が現状維持で満足してしまうのには大きく以下の3つの要因があります。