通常、年間数件しか案件が来ない「相続申告業務」。

突発的に案件が来るので、経験豊富な先生が対応することが多く、業務フローの見直しや業務効率化が困難な分野です。

さらに、案件ごとに内容が異なるため、過去の事例が参考にならないこともあり、職員の方に任せるのが怖いという意見もあります。確かに、内容も複雑で責任も重い業務の1つです。

しかし、ある税理士事務所では、
所長先生1人+職員1人で年間60件もの相続案件を受注されており、
相続ビジネスで安定的に売上をあげています。

なぜ同じ相続申告案件にもかかわらず、ここまで成果の違いが出るのでしょうか?

そこには、3つの誤解があるからだと私たちは考えています。

1.「相続申告業務は対応できる先生だけが頑張るものである」という誤解

冒頭でもお伝えした通り、相続申告業務は通常、年に数件しか依頼がないものです。責任も重い業務であるため、所長先生ご自身で対応されるケースがほとんどです。そのため、職員に任せることができないと、どうしても先生の業務時間が増えてしまいます。

職員に業務を引き継ぐのが怖いのは、どの業務なら職員に引き継げるのかの線引きが上手くできていない、そして相続申告業務を職員がこなすためのマニュアルがないことが原因です。

結果、「相続申告業務は所長だけが対応するもの」になってしまっている事務所が多いようです。

しかし、相続申告業務は本来、業務内容と担当範囲を明確にして標準化できれば、先生の負担も減らすことができ、かつ職員も安心して取り組むことができる業務なのです。ただ、そこに取り組む事務所が少ないというのが現状です。

2.「自分のノウハウだけで教育、ルーティン化しづらい業務である」という誤解

相続申告業務はその特性上、通常業務と並行して案件対応をするため、納期に追われることも多くなりがちです。忙しい所長先生が業務の合間を縫って相続申告業務の業務フローの確立を行ったり、ましてやそのフローを明文化したりするということは非常に困難です。

とはいえ、結局は所長先生ご自身の記憶や経験、ノウハウのみで相続申告業務のマニュアルを作成しなければならないとお考えではありませんか?

相続申告業務においては、事務所専用のオリジナルマニュアルを作る必要はなく、成功している会計事務所のやり方を参考にすることができます。これは、記帳代行や月次顧問業務においても同じことが言えます。

もし、マニュアルを作ることで精いっぱいになってしまい、いつまでも職員に業務を下ろせないままでは本末転倒です。注力するべきはマニュアル作りではなく、実際に業務をおろして職員が実務にあたった際のフォローや、さらなる案件の獲得です。

3.「自分で読んでわかりやすいマニュアル=職員にもわかりやすいマニュアル」という誤解

仮にマニュアル作りの時間を確保できて、先生の納得のいくマニュアルができたとします。しかし、所内で所長以外に相続申告業務を扱える人材がいない場合、「そのマニュアルの中身をチェックできる人がいない」状況になってしまいます。つまり、そのマニュアルが本当に使いやすいかどうかは、実際に職員に見てもらってからでないと分からないのです。

「専門的な言葉ばかりで難しい・・・」
「資料がたくさんあり過ぎて理解が追い付かない・・・」
「肝心なところの説明が足りない・・・」

など、職員からフィードバックをもらって、さらにマニュアルをブラッシュアップすることを繰り返していると、やはりマニュアルの完成が遠のいてしまいます。

「先生の視点から」の完璧なマニュアルと「職員の視点から」の完璧なマニュアルは必ずしもイコールではないのです。

これら3つの誤解があるため、多くの方が相続申告業務獲得で本来注力するべきポイントに力を割けず、いつまでも現状の案件数を維持したまま、という状況になってしまうのです。では、相続申告業務で案件を増やし、売上を上げるには何に取り組めばよいのでしょうか?

それは、

・相続申告業務ができない職員の方でもできる作業、役割をつくり出す
・業務の全体像を共有し、ノウハウを蓄積する仕組みや指導できる環境を整える
・業務内容を可視化・ルール化し、いつでも誰でも確認できるようにすることでサービス品質を高める

これら3つを実施することで、品質を維持したまま案件1件ごとにかける時間を削減し、今までのリソースでより多くの相続申告業務に取り組むことができます。

今回お伝えした方法を実践することで、

・年間60件以上の相続申告案件を受注
・相続申告業務未経験の職員を3カ月で戦力に教育

を実現した税理士事務所のノウハウを凝縮したマニュアルもございます。

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