エスビー食品創業者の山崎峯次郎が国産初のカレー粉の製造に成功した後、さまざまなノウハウを蓄積し、その集大成として1950年に発売したのが「赤缶カレー粉」だ。戦後の復興を支え、日本のカレー文化の発展に貢献。今年で発売70年周年を迎えた。日本のカレー粉のスタンダードとして、家庭用・業務用を問わず、広く全国のキッチンで利用されている。
製造に際しては、香りを生かすスタンプミル(杵と臼の方式)製粉にこだわった三十数種のスパイスとハーブを絶妙なバランスで調合。スパイスとハーブの芸術品とも言われるカレー粉作りに欠かせない工程「焙煎」「熟成」において、独自のノウハウを創業から受け継ぎ、守り続けてきた。
エスビー食品は、「かけるだけ」「まぜるだけ」の簡単メニューや、身近な使い方としてのおむすびレシピなどでカレー粉の需要を促進。直近ではニーズが高まっているホットプレートやスパイスカレーに対応したリーフレットを作成し好評だ。
また、ブランドサイトを「赤缶カレー粉」発売70周年に合わせて開設。歴史やレシピを多数紹介し、レシピのキーワード検索も可能とした。「エスビー社員が考えた」などのレシピコンテンツで話題を喚起している。
〈食品産業新聞 2020年12月7日付より〉