矢野経済研究所
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生活支援サービスの利用率は微増で推移

認知度の拡大により、利用率の増加が期待される

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、生活支援サービスに関する消費者アンケート調査を実施した。本調査では、生活支援サービスの利用者と利用意向者に対するアンケート調査を実施し、過去に行った同調査との結果を比較分析している。ここではその一部を公表する。

生活支援サービスに対する消費者の利用動向

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1.調査結果概要

本調査では、一般生活者の日常生活を支援するサービスについて、アンケート調査結果から主な生活支援サービス(ホームセキュリティ、家事代行サービス、家具・家電レンタル、宅配型クリーニング、駆け付け緊急対応サービス、宅配ロッカー、移動スーパー・移動販売車)に対する消費者の利用動向について分析する。

「ホームセキュリティ」の利用率(「現在、定期的に利用」と「現在、必要時に利用」合算値)は7.0%(2018年調査6.8%)という結果であった。住宅設備機器の一つに該当することもあり、他の生活支援サービスと比較して利用率が高い傾向を示している。

「家事代行サービス」の利用率(「現在、定期的に利用」と「現在、必要時に利用」合算値)は1.5%(2018年調査1.1%)であった。サービス提供事業者が消費者の自宅内で行うサービスであるが、買い物代行など自宅外でのサービス内容も注目されており、利用率は増加傾向で推移している。

「家具家電レンタル」の利用率(「現在、定期的に利用」と「現在、必要時に利用」合算値)は0.7%(2018年調査0.7%)で横這いであった。単身世帯及び借家での利用が中心で、一定の需要環境の下でのサービス提供が行われているものと考える。

「宅配型クリーニング」の利用率(「現在、定期的に利用」と「現在、必要時に利用」合算値)は2.8%(2018年調査2.7%)であった。近年宅配型のクリーニングを取り扱う事業者が増加しており、季節ものの衣類の保管と合わせて需要が拡大している。

「宅配ロッカー」の利用率は3.5%(2018年調査2.0%)であった。新型コロナウイルスの影響もあり、非対面での宅配受け取りも行われる中、今後も利用率は拡大するものと推測する。

「駆け付け緊急対応サービス」の利用率(「現在、定期的に利用」と「現在、必要時に利用」合算値)は4.1%であった。緊急時に突発的に利用されるサービスであり、日常的に自らの意志で利用するというようなサービスではないことが想定されることから、過去に利用したことがあると回答した4.2%も利用者に含むものとすると、8.3%が実質的な利用率と推測する。

「移動スーパー・移動販売車」の利用率(「現在、定期的に利用」と「現在、必要時に利用」合算値)は1.8%であった。このサービスは、必要に応じて利用されるサービスであり、過去に利用したことのあると回答した3.2%も合わせた5.0%が実質的な利用率であると推測する。

2.注目トピック

就業環境の変化が生活支援サービス利用に対して与える影響

従来から働き方改革が進められていたが、新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務やテレワークなどオフィス以外での勤務形態が急速に浸透した。こうした就業環境の変化が少なからず生活支援サービスの利用環境に影響を与えてきている。一方で、本調査結果からは、概して生活支援サービスに対する利用経験の少なさも目立つ結果であった。各サービスの提供形式として対面・非対面の違いはあるが、サービス提供事業者側においてはサービス提供に際して安全面を確保した上で、適正な人的サービス提供、空間的サービス提供を行い、利用者数の拡大を進めることが期待される。

調査要綱

1.調査期間: 2020年5月
2.調査対象: 北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県、広島県、福岡県に居住する25歳以上の一般生活者
3.調査方法: インターネットアンケート調査
<生活支援サービス消費者アンケート調査とは>
本調査では、一般生活者の日常生活を支援するサービスについて、北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県、広島県、福岡県に居住する25歳以上の男女10,276名(男性6,018名、女性4,258名、年代は凡そ均等配分)にアンケート調査を実施し、サービス利用の動向や実態について分析した。ここでは主な生活支援サービス(ホームセキュリティ、家事代行サービス、家具・家電レンタル、宅配型クリーニング、駆け付け緊急対応サービス、宅配ロッカー、移動スーパー・移動販売車)に対する消費者の利用動向について取り上げる。
<市場に含まれる商品・サービス>
家事代行サービス、ハウスクリーニング、ホームセキュリティ、見守りサービス、家具・家電レンタルサービス、宅配型クリーニング、衣類保管、駆け付け緊急対応サービス、コインランドリー、宅配ロッカー、移動スーパー・移動販売車

出典資料について

資料名2020 生活支援サービスに関する消費者調査
発刊日2020年06月29日
体裁A4 275ページ
定価100,000円(税別)

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