矢野経済研究所
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2019年度の国内受託臨床検査市場は前年度比1.9%増の5,760億円

~2020年度は新型コロナウイルスの影響を受け、市場縮小を予測~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、2019年度の国内受託臨床検査市場を調査し、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

1.市場概況

主要臨床検査センター各社の決算状況や中小センターの経営状況などから、2019年度の国内受託臨床検査市場規模(受託事業者売上高ベース)を前年度比1.9%増の5,760億円と推計した。
2019年度はがんゲノム検査、風疹抗体検査などが伸長し、市場を押し上げた。但し、年度末の3月には新型コロナウイルス感染拡大にともなう一般医療機関への受診控え等が見られ、単月では前年度比マイナスとなったが、年度ベースでの受託臨床検査市場規模に与える影響は軽微であった。

2.注目トピック

新型コロナウイルス感染拡大は、受託臨床検査市場にとってマイナス要因の見込

2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響が顕在化しており、4~5月の検体検査数の水準は前年同月比で10%以上減少している模様で、年間を通じた場合でも10%程度の市場縮小を受け入れざるを得ない状況と推察される。
もちろん一部の医療機関では、新型コロナウイルスのPCR検査、精密抗体検査などの需要増加もあるが、健康診断や一般的な医療機関への受診抑制分をカバーするレベルには到らないと見る。

3.将来展望

新型コロナウイルスの感染拡大が認められる2020年度は、受託臨床検査市場にとって特異的な年と位置づけられる。コロナウイルスの収束度合い等にもよるが、2021年度以降の市場は再び上昇基調を取り戻すものと推測する。
市場見通しの基本トレンドとしては、医療機関および健診施設等からの検体検査需要の安定的な増加、各種の感染症検査、個別化医療進展にともなうヒト遺伝子検査などが成長を支える構図にある。しかし、国内における人口動態や医療費抑制の影響を鑑み、中長期的に考えると、今後は飽和感のある市場になる見通しである。

調査要綱

1.調査期間: 2020年3月~5月
2.調査対象: 受託臨床検査事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接、eメールによるヒアリングならびに郵送アンケート調査併用
<受託臨床検査とは>
本調査における受託臨床検査とは、医療機関等で行う検体検査(血液、尿、組織などの検体)を受託代行するサービスを指す。受託事業者が開設した検査センター等に検体を運び、検査を実施するタイプと、病院内にある検査設備を活用して行う院内対応タイプに大別され、いずれも対象とした。
<市場に含まれる商品・サービス>
臨床検査の受託代行サービス

出典資料について

資料名2020年版 臨床検査センター経営総鑑
発刊日2020年05月29日
体裁A4 225ページ
定価130,000円(税別)

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