【著者が語る】社員が「自ら動き」「自ら成長する」チームのつくり方

WITH
佐々木 啓治 代表取締役

【PROFILE】1984年、山形県生まれ、東京都在住。新卒で入社したコンサルティングファーム時代、3年間で70社の中小企業に対してサポートを行い、成果の出る顧客もあれば、成果が出ない顧客もいる中で悪戦苦闘の日々を過ごす。「どのようにすれば全ての顧客に成果が出せるのか」という想いで、成果の出た顧客と出なかった顧客を徹底的に分析した結果、それぞれに共通点があることに気づく。その共通点に着目し、試行錯誤しながら「成果の出る」独自ノウハウを生み出す。日本で唯一の「年商30億」の壁超えコンサルティングに特化し、体系化されたメソッドで企業の年商30億円の限界突破へと導く手法が評判。顧客の会社が変わり、社員が変わる、という瞬間に立ち会うことを喜びとしながら、東奔西走の日々を送っている。

私はこれまで「組織の成長の壁」に阻まれている会社を専門にサポートしてきましたが、大手・中堅・中小の企業規模は関係なく、どの企業においても組織上の課題のトップは「マネジメント」「部下育成」にありました。実際、厚生労働省をはじめ、大手人材系企業が調査する「管理職の悩み」においても、毎年のようにマネジメントや部下育成がトップになっています。

少子高齢化に伴い、有効求人倍率はコロナ禍でいったん下がったものの、2010年から右肩上がりで現在も2倍を超えており、多くの企業が初任給を大幅に引き上げていくなどの対策を代表に、人材獲得競争がますます激化していく昨今において、採用した社員を定着させ、そして戦力化していくための「教育」がより重要になってきています。

そのような背景から、どのようにして社員が自ら動き、そして成長するチームをつくることができるのか、を観点に本書を執筆しました。

本書では、多くの書籍やインターネットの情報にあるような「このようにして部下を成長させる」「社員をこのようにすれば動かすことができる」というテクニック論はほぼ書いていません。

なぜならば私がこれまで20年、多くの企業の多くの管理職を見てきた中で、そのようなマネジメントのテクニックばかりを駆使して、部下を全く育成できていない例を数え切れないほど目の当たりにしたからです。

もちろん書籍やインターネットの情報にあるマネジメントのテクニックも素晴らしいものが多くありますが、本質的な部分を置き去りにしてテクニックのみを先行にしたマネジメントでは部下は動きませんし、成長もしません。

本書では「人を育てられる管理職」とそうではない管理職の違いは何なのか。直接部下をマネジメントする管理職がすべきことや持つべき考え方、そして片方で会社単位としてどのように取り組んでいくべきか、という視点で、様々な調査や研究データ、また実際に当社の顧客インタビューを踏まえた形でそのノウハウをお伝えしています。

本書がマネジメント変革の一翼を担えれば幸いです。

【著者が語る】社員が「自ら動き」「自ら成長する」チームのつくり方
佐々木啓治 著
セルバ出版
1,500円+税

【関連記事】
こうして社員は、やる気を失っていく
正社員の4割以上が「静かな退職」、今後も「静かな退職」を続けたい人が7割
仕事の専門性を磨きたい20代が過半数、管理職や次世代リーダーの育成が課題に