【琵琶湖の恵み!?】「あめのいお」ご飯って何?【滋賀エリア】
【琵琶湖の恵み!?】「あめのいお」ご飯って何?【滋賀エリア】

こんにちは。ライターの「はるの」です。

皆さんは滋賀県の郷土料理「あめのいおご飯」を知っていますか?
文字を見ただけ、音で聞いただけだと一体何なのか不思議に思うような名前をしていますよね!

今回はそんな「あめのいおご飯」について見ていきましょう。

「あめのいお」とは?

「あめのいおって一体何!?」「何が入ったご飯なの?」と思われた方も多いと思います。

実は「あめのいお」とは、琵琶湖の固有種である「ビワマス」のことを指しています。
漢字に変換すると「雨の魚」で、10月頃に雨が降って河川が増水した際、産卵のために川を上ってきたビワマスのことを特に「あめのいお」と呼んでいるのです。

ビワマスは、昔の漁具ではなかなか捕まえることができない「幻の魚」で、人々がビワマスを捕まえられる数少ない貴重な機会が、秋に産卵のために川を上る時期だったそうです。

湖南地方・湖西地方では「あめのいおご飯」、湖北地方では「マスめし」と呼ばれていることからも「あめのいお」が「ビワマス」を指していることが伺えますね。

「あめのいおご飯」ってどんな料理?

【琵琶湖の恵み!?】「あめのいお」ご飯って何?【滋賀エリア】

なんとなく「あめのいおご飯」の姿が掴めてきましたね!それでは一体どんな料理なのか詳しく見ていきましょう。

あめのいおご飯は、簡単に言うとビワマスとしょうゆを入れて炊きあげた炊き込みご飯です。
産卵のために川を上る秋はビワマスの脂が落ちており、そのようなビワマスを美味しく食べるために工夫して編み出された料理法があめのいおご飯なのです。
基本的に出汁と醤油のみで味付けされるため、ビワマス本来の美味しさを味わうのにはぴったりの料理です。

ビワマスを切り身にして入れるか否か、人参・しいたけ・きのこ・油揚げなど何の具材を入れるかなど、地域ごとに作り方や具材の違いがあるのも特徴です!

昔は大きな鍋で丸ごと炊いており、卵を出していないビワマスを米の上に直接のせ、醤油と酒を少し入れて炊くという豪快な調理方法だったそうです。

調理法や味付けを知ると「あめのいおご飯」を食べたくなってきますよね! 詳しいレシピが気になる人はこちらのリンクをご覧ください。

あめのいおご飯レシピhttps://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/amenoio_gohan_shiga.html

「あめのいおご飯」ここがすごい!

実は、あめのいおご飯は、平成10年に滋賀県選択無形民俗文化財「滋賀の食文化財」として選定されています!
「琵琶湖でとれるビワマス」という滋賀県にしかない特徴を活かした郷土料理を大切にするというすばらしい心意気が見られますよね。

ビワマスの入手が難しいことや外食文化の普及から、最近では家庭ではあまり作られなくなったあめのいおご飯ですが、学校給食や調理実習を通して子供に受け継いでいこうという取り組みも行われています。

ビワマスは淡い味で癖がないので、ご飯と混ぜると絶品だそうです。

ぜひ、「あめのいおご飯」を作って、食べて、滋賀県ならではの郷土料理を伝承していきましょう!

おわりに

いかがでしたか?
あめのいおご飯は、琵琶湖のある滋賀県ならではの郷土料理ということが分かりましたね!

郷土料理は名前に方言やその土地の特色が含まれたものも多いので、注目してみると面白いかもしれませんね。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。

参考

農林水産省 うちの郷土料理「あめのいおご飯」
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/amenoio_gohan_shiga.html
近江米振興協会「あめのいおご飯」
https://www.ohmimai.jp/taste/recipi/recipi01.html
滋賀県ホームページ「マスメシ(アメノイオご飯)」
https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/1011954.pdf