【太陽の塔にも採用!】信楽焼は「デカさ」がすごい【滋賀エリア】
【太陽の塔にも採用!】信楽焼は「デカさ」がすごい【滋賀エリア】

こんにちは!ライターのゆららです。

誰もがその名を知る信楽焼。
しかし実際、何がすごいのかご存じですか?

素朴な風合い?自然な色味?…もちろん、それも魅力のひとつ。それに加えて「大型の陶器をつくりやすい」という、意外な特徴もあるんです!

今回は、そんな信楽焼の「デカさ」に注目してご紹介します。

圧巻のスケール!巨大な信楽焼の例

まずは、どんな巨大な信楽焼があるのか見てみましょう!

①巨大たぬき

信楽焼といえば、やっぱりたぬきの置物!
その数は約8万個あるともいわれ、小さなものから巨大なものまで様々です。

なかでも最大サイズを誇るのが、推定4.5mのたぬき!
この巨大たぬきがあるのは、信楽最古の陶器卸店「有限会社 かね馬」さんです。

【店舗情報】有限会社 かね馬
住所:滋賀県甲賀市信楽町大字長野1136
電話番号:0748-82-0041
アクセス:信楽駅より徒歩約16分
URL:http://www.kaneuma.jp/

実は、信楽駅前にも信楽イチといわれる巨大なたぬきがいますが、こちらはセメント製。
そのため「信楽焼製」で最大のたぬきは、かね馬さんのものなのだそうです。

「このサイズが全部陶器?!」と考えると、さらに迫力を感じますね。

②巨大浴槽

次にご紹介するのは、信楽焼製の浴槽。
なんと、大きいものでは2mもあるそうです!

全国の銭湯や旅館、個人宅にも導入されており、形や色のバリエーションも豊富。 信楽焼ならではの素朴で大胆な魅力が、存分に活かされています。
そして、驚くのがその製法。
主に「ロクロ成形」「手捻り成形」「小判型浴槽」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

特に「ロクロ成形」では、表面がつるんとなめらかに仕上がるのがポイント!
通常の陶器の10倍もある作品をロクロで回すなんて、想像するだけで圧巻ですよね。

作業風景が気になる方はこちら!
https://youtu.be/yM7XblgdJ6I?t=239

また、信楽駅前の「まるいち本店」では、実際の浴槽を見ることができます!

【店舗情報】まるいち本店
住所:滋賀県甲賀市信楽町長野字川東228-1 信楽駅前
電話番号:0748-82-0234
アクセス:信楽駅より徒歩約1分
URL:https://www.yakimono.co.jp/

③太陽の塔の「黒い太陽」

1970年の大阪万博のシンボル「太陽の塔」。
その裏側に「黒い太陽」という巨大なアートがあるのをご存じですか?

実は、この直径約8mの「黒い太陽」は信楽焼で作られているんです!

設計を手がけた岡本太郎は、焼き物固有の鮮やかな赤色と、屋外でも長持ちする耐久性をもった焼き物を探していました。
そこで選ばれたのが、信楽焼だったのです。

以来、大型作品を手がけるたびに、岡本太郎は信楽町を訪れていたそうですよ。

今年も、55年ぶりに大阪万博がありますね。
もし太陽の塔を見に行くなら、ぜひ裏側もチェック!
その迫力を体感してみてください。

【施設情報】太陽の塔
住所:大阪府吹田市千里万博公園
電話番号: 06-6877-7387
アクセス:大阪モノレール(大阪高速鉄道)万博記念公園駅より徒歩約10分
     中国道中国吹田ICから車で約5分
URL:https://taiyounotou-expo70.jp/

なぜ信楽焼はデカい作品が得意なのか

ここからは、信楽焼がなぜこんなに大きな作品を作れるのか、
その秘密を探ってみましょう!

①信楽の土のチカラ

信楽の土は「奇跡の土」と呼ばれるほど、良質な土として有名です。

それは、この場所がかつて旧琵琶湖の湖底だったため、他の土地にはない希少な堆積物を多く含むから。
奇跡の土は、信楽の歴史と自然環境のたまものなんですね。

さらに、以下のような特性があります。

 ・石英や長石を多く含み、コシが強く成形しやすい
 ・屋外でも劣化しにくい
 ・焼成時の縮みが少なく、大物でも割れにくい

まさに、大物づくりにもってこいの良質な土であることがわかります!

②大物ロクロ職人の育成

さらに「大型ロクロ」の技術を専門的に学べるのは、全国で信楽だけ!

その場が「信楽窯業技術試験場」。
ここは、もともと焼き物の研究施設で、大物づくりに適した最新設備がそろっています。
信楽では、優れた職人を育成する環境も整っているんですね!

「良質な土×優れた職人」
これが、信楽焼の「デカさ」を支える秘密といえそうです。

おわりに

今回は信楽焼の「デカさ」にフォーカスして、ご紹介しました。

従来のイメージとは異なる、信楽焼の新たな一面が見えてきたのではないでしょうか。

あたたかな風合いや柔らかな色味ももちろんですが、その圧倒的な存在感もまた、信楽焼の大きな魅力です。

信楽を訪れる際は、ぜひそのスケール感にも注目してみてください!

参考

信楽町観光協会 公式サイト
https://www.e-shigaraki.org/
信楽陶器卸商業協同組合 公式サイト
https://shigaraki.shiga.jp/
滋賀県工業技術総合センター 公式サイト
https://www.shiga-irc.go.jp/
有限会社 陶彩 公式サイト
https://shigaraki-tousai.jp/
メイド・イン・滋賀|滋賀県ホームページ
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/shigotosangyou/kougyou/17850.html
まるいち本店 公式サイト
https://www.yakimono.co.jp/
信楽焼|Google Arts & Culture(立命館アート・リサーチセンター)
https://artsandculture.google.com/story/fgUx6r1pabGzLQ?hl=ja
土―信楽焼窯元・明山窯公式サイト
https://www.meizan.info/shigarakiyaki/feature/cray
滋賀県立陶芸の森 公式サイト
https://www.sccp.jp/
電子展示 信楽焼を支える粘土と長石の鉱山|甲賀市
https://www.city.koka.lg.jp/15157.htm#:~:text=%E4%B8%80%E6%96%B9%E3%81%A7%E3%80%81%E6%B0%B4%E3%81%A8%E6%B7%B7%E3%81%9C,%E3%82%82%E4%BF%A1%E6%A5%BD%E7%84%BC%E3%81%AE%E8%A6%8B%E6%89%80%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
陶器屋 公式サイト
https://toukiya.work/
太陽の塔は信楽でつくられた!?岡本太郎が愛した焼き物の聖地|しがトコ
https://shigatoco.com/toco/okamototaro/
太陽の塔とは|「太陽の塔」オフィシャルサイト(大阪府日本万国博覧会記念公園事務所)
https://taiyounotou-expo70.jp/about/