矢野経済研究所
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2019年12月末のパチンコホール経営企業数は205社減の2,798企業、店舗数は9,386店舗

~経営企業数はついに3,000社を割り込む~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、パチンコ経営企業及びパチンコホールを調査し、2019年12月末時点のパチンコ経営企業数及びパチンコホールの店舗数を明らかにした。

パチンコ経営企業数の推移

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パチンコ営業店舗数の推移

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1.調査結果概要

 2019年12月末のパチンコホール経営企業数は前年比205社減の2,798社であった。パチンコホール経営企業数は、2008年から2012年までは比較的減少幅が小さかったものの、2013年以降は年間100社以上のペースで減少しており、過去15年以上にわたって減少が続いている。なお、前年の2018年は、パチスロ5号機への移行が完了した2008年以降で最大の減少数であったが、それと比べると2019年は若干踏みとどまったと言える。なお、資本や経営者などで関連する企業をグループ化すると、パチンコホール経営企業は2,141のグループに集約できるが、企業グループ数は2018年末から2019年末までの一年間で156グループ減少した。

 また、2019年12月末時点で全国で営業しているパチンコ店は、前年比408店舗減の9,386店舗であった。この5年間では実に1,906店舗が減少している。企業数や店舗数の減少は、これまで同様、主に1店舗経営などの小規模なパチンコホール経営企業の撤退などが原因となっている。
 2018年2月に遊技機規則が改正されたことで、改正前の規則で製造された遊技機は、2021年1月までに改正後の規則で製造された遊技機(以下、新規則機)へ入れ替える必要があるが、この入れ替えの費用負担は非常に重く、入れ替えを断念してパチンコ営業から撤退する企業が出始めている。さらに、大手のパチンコホール経営企業においても、入れ替え費用の回収が見込めない店舗を閉店させるなど、店舗の統廃合を進める動きもある。上記の入れ替え負担以外にも、2020年は新型コロナウィルスの影響や、4月に全面施行される予定の改正健康増進法に伴う禁煙化対策などの懸念材料があり、当面はパチンコホール経営企業数、パチンコ店舗数ともに減少が加速すると予測する。

2.注目トピック

2019年のパチンコホール新規出店数は108店舗と停滞

 2019年のパチンコホールの新規出店数は、前年比11店舗減の108店舗であった。2015年の新規出店数は221店舗あったことを踏まえると、この5年で新規出店数は半分以下になっている。
 地域別に新規出店数をみると、東京都の出店数は前年比で10店舗増え、大阪府は横ばい、愛知県や福岡県の出店数が落ち込んだ。その他のエリアは元々出店数が少ないため、大きな増減は見られない。前述したように、新規則機への入れ替えを断念して撤退するパチンコホール経営企業が出始めており、そういった企業を対象とするM&Aを実施してグループ規模を拡大させている企業もあるが、新規則機の入れ替えが完了するまでは、引き続き新規出店は停滞するものと考える。