矢野経済研究所
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介護人材不足を背景に政府の後押しもあり、介護施設向けの見守り機器を中心に介護テクノロジーの利用拡大が進む見通し

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の介護テクノロジー市場を調査し、サービス分野別の動向、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

1.市場概況

ロボットは3つの要素技術(「情報を感知(センサー系)」、「判断し(知能・制御系)」、「動作する(駆動系)」)を有する知能化した機械システムとされており、介護ロボットとはロボット技術が応用され、利用者(高齢者等)の自立支援や介助者の負担軽減に役立つ機器である。
介護ロボットは、「介護支援型」、「自立支援型」、「コミュニケーション/セキュリティ型」の3つの種類に大きく分類され、移乗支援や移動支援、排泄支援、見守り、入浴支援、コミュニケーション等それぞれのニーズにあわせて介護施設を中心に導入されている。

2.注目トピック

介護ロボットの導入状況について

厚生労働省「介護現場でのテクノロジー活用に関する調査研究事業」報告書によると、介護ロボットの導入状況は、「見守り支援機器(入所・泊まり・居住系)」が34.2%と最も利用されており、次いで「入浴支援機器(入所・泊まり・居住系)」が11.9%、介護業務支援機器(入所・泊まり・居住系)」11.7%となっている。

3.将来展望

高齢者人口の増加や介護人材不足を背景として、今後も介護テクノロジーの導入は介護施設を中心に進展する見通しである。とくに、介護報酬改定による加算や夜間の人材配置の緩和措置などを背景に、引き続き見守り機器が多くの介護施設で導入されていく見込みである。

調査要綱

1.調査期間: 2024年7月~9月
2.調査対象: 介護機器メーカー及びサービス事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
<介護テクノロジーとは>
本調査における介護テクノロジーとは、介護を必要とする高齢者等の自立支援や介助者の負担軽減に役立つ移乗支援、移動支援、排泄支援、見守り、入浴支援、介護業務支援等の機能を持つ機器・システム・サービスや、コミュニケーションロボットを指す。
<市場に含まれる商品・サービス>
移乗支援機器(装着型・非装着型)、移動支援機器(装着型・非装着型)、排泄支援機器(排泄物処理・排泄動作支援・排泄予知/検知)、見守り機器(施設向け・独居高齢者向け)、コミュニケーションロボット、入浴支援機器、介護業務支援機器・システム

出典資料について

資料名2024年版 介護テクノロジー(ロボット)と高齢者向けICTサービス市場の将来展望
発刊日2024年09月26日
体裁A4 172ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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