さまざまな人事施策をスピーディーに実践して組織力を強化するためには、自社に適した支援サービスをうまく活用していく必要がある。そこで、最近発表された人材の採用・定着・育成に役立つ多くのサービスの中から日本人材ニュース編集部がピックアップして紹介する(文:日本人材ニュース編集部)
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7万店舗以上の優待をスマホから利用できる福利厚生サービスを開始【フリー】
従業員の定着や採用時の魅力として訴求するために福利厚生制度の拡充に取り組む企業が増える中、フリーは、「freee福利厚生 ベネフィットサービス」の提供を開始した。
全国7万店舗以上で利用できる優待サービスをモバイルアプリ上に掲載しており、地域を問わずスマートフォンのiOS・Androidいずれからも利用できる。マップ機能でクーポンを利用できる店舗検索も可能だ。飲食店・日用品店・レジャー・旅行・美容・健康管理・スキルアップなど日常生活で利用できるクーポンを取り揃え、引っ越しや結婚・育児・介護など従業員のライフイベントにおいて必要となるものにも対応している。
また、2カ月に1度、全従業員を対象に500円ギフトを配布。日常的に使うカフェ・コンビニ・定食屋が500円割引となり、インターネットでも使える電子マネー、ギフトコード、ポイントなどに交換することもできる。
1on1の「話し方・聴き方」を数値で見える化し、質の改善を促す【シンギュレイト】
上司と部下の1on1を導入する企業が増えているが、適切な方法で実施されなければ期待した効果を得ることはできない。シンギュレイトが提供している「Ando-san」は、1on1における「話し方・聴き方」を数値で見える化できるサービス。9月にデザインを一新し、1on1を始めるハードルを下げ定着を促す。分析結果も見やすくなり、1on1の振り返り・改善もやりやすくなっている。
1on1の定着を促す機能として、①トロフィー(理想の発話時間○回実施などの特定条件の達成でトロフィーを獲得)、②実施状況確認(管理者がマネジャー・上司の実施状況を一覧で確認)、③カレンダー連携(Googleカレンダーに自動で1on1の予定が登録)、④Zoom連携(Ando-sanの画面からZoomを開ける)を追加した。1on1の効果を検証し改善するためのサーベイ、効果を高めるマネジメント研修“ラボ”も付帯サービスとして提供している。
AIを活用して、採用から育成、定着のプロセスを包括的に支援【大塚商会】
人的資本経営の取り組みが各社で本格化するに伴って、多様な支援サービスの提案が増えている。大塚商会は、AI技術を活用して人材の採用から育成、定着に至るまでのプロセスを支援する包括的な人的資本経営支援ソリューションを開始した。
採用DX支援ソリューションでは、「優秀な人材の確保が難しい」「面接の質がばらつく」「採用プロセスが非効率的」といった課題に対して、面接データの分析と改善、採用企画ワークショップ、高度なデータ分析などによって具体的な解決策を提供する。
ハピネスソリューションでは、エンゲージメントサーベイを通じて従業員の意識や満足度、組織風土などの「見えない」側面を可視化して組織課題を特定。サーベイ結果を分析し、企業の実情に合った具体的な改善策をアドバイスする。サーベイ実施後はフォローアップを行い、改善の推進と効果検証を支援する。
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