2025年新規学卒者の採用予定者数を「増加」とする事業所割合は、高校卒、専修学校卒を除く各学歴で前年を上回ったことが、厚生労働省の5月の労働経済動向調査で分かった。(文:日本人材ニュース編集部)
2025年の新規学卒者採用予定者数が前年と比べて「増加」するとした事業所は「高校卒」(26%)、「高専・短大卒」(19%)、「大学卒(文科系)」(21%)、「大学卒(理科系)」(22%)、「大学院卒」(12%)、「専修学校卒」(14%)となり、高校卒、専修学校卒を除く各学歴で前年を上回った。
減少するとした事業所は「高校卒」(3%)、「高専・短大卒」(2%)、「大学卒(文科系)」(2%)、「大学卒(理科系)」(2%)、「大学院卒」(2%)、「専修学校卒」(1%)となった。
また、すべての学歴で「増加」とする事業所が「減少」とする事業所を上回った。
5月1日現在、未充足求人がある事業所は全体の59%。産業別に見ると、「サービス業(他に分類されないもの)」(74%)、次いで「医療・福祉」(70%)、「宿泊業,飲食サービス業」(67%)などとなった。
正社員等の労働者過不足判断D.I.(「不足(やや不足、おおいに不足)」と回答した事業所の割合から「過剰(やや過剰、おおいに過剰)」と回答した事業所の割合を差し引いた値)は45ポイントで、不足超過となった。
全ての産業で不足超過となっているが、特に「建設業」(60ポイント)、「学術研究,専門・技術サービス業」(57ポイント)、「運輸業,郵便業」(55ポイント)で人手不足を感じている事業所の割合が多い。
一方、パートタイムの労働者過不足判断D.I.は29ポイントで、同じく不足超過となった。
特に「宿泊業,飲食サービス業」(67ポイント)、「生活関連サービス業・娯楽業」(49ポイント)、「サービス業(他に分類されないもの)」(47ポイント)で人手不足を感じている事業所の割合が多い。
2024年1~3月に中途採用を実施した事業所は全体の67%となり、前年同期から6ポイント上昇した。
産業別に見ると最も多いのは「医療、福祉」(79%)、次いで「運輸業,郵便業」(71%)、「学術研究,専門・技術サービス業」(71%)が続いた。最も低い「建設業」では48%と、唯一4割台となった。
今後、4~6月では68%の事業所が中途採用を予定している。
調査は、2023年5月1日現在の状況について5月1日~15日に実施し、主要産業の30人規模以上の事業所のうち5780事業所を抽出して、2739事業所から有効回答を得た。