キャリタス(東京・文京、新留正朗社長)が実施した「キャリタス就活 学生モニター2025 調査結果」によると、2025年卒学生の5月1日時点での内定率は76.9%に上っていることが明らかとなった。(文:日本人材ニュース編集部

2025年卒学生の内定率7割超、理系学生は8割超 キャリタス調べ

5月1日の調査時点で内定を得ている2025年卒学生は全体の76.9%となった。4月調査(62.8%)からの1カ月間に14ポイント余り上昇し、7割台後半に達した。前年同期調査(70.2%)と比べると6.7ポイント上回った。ただ、3月以降、前年同月との差は徐々に縮まってきている(10.8ポイント差→9.9ポイント差→6.7ポイント差)。

内定率は文系より理系で高く、理系は男女とも8割に達している。

内定取得学生のうち、就職先を決めて就職活動を終了したのは、前年同期調査(40.4%)を上回り、46.2%だった

なお、6月を選考解禁月とした初年度の2017年卒は、5月の内定率は3割弱(29.1%)だった。この内定率についてキャリタスでは「9年目を迎える中でルールの形骸化が著しく進んだ様子が見て取れる」と指摘する。

【5月1日現在の内定状況】
文系男子 内定率72.9%(うち就職先を決定し活動終了33.2%)
文系女子 内定率73.5%(同36.3%)
理系男子 内定率80.6%(同61.2%)
理系女子 内定率87.8%(同63.3%)

採用広報解禁から2カ月が経過した5月1日時点での、就職活動状況を聞くと、一人あたりのエントリー社数の平均は23.9社で、前年同期(23.2%)をやや上回る。この1カ月での増え幅は1.3社だった。

【エントリー社数】
2023年卒者 24.7社
2024年卒者 23.2社
2025年卒者 23.9社

文理男女別に確認すると、文系に比べ理系は男女とも活動量が少なめとなった。特に理系男子は、この1カ月の増え幅が0.4社と少なかった。

【文理男女別 エントリー社数】
文系男子 29.1社
文系女子 26.5社
理系男子 18.1社
理系女子 17.1社

会社説明会(個別企業セミナー)の参加状況について、開催形式ごとに聞くと、「会場型」に参加経験のある学生は前年同期調査より10ポイント増加し、6割強に上る(56.5%→66.5%)。一方「オンライン形式(WEBセミナー)」の参加経験者は、今年も全体の9割を超えた(93.9%)。

参加社数は会場型が平均4.9社、オンライン形式は13.4社と、それぞれ前年より1社程度増加した。

【会社説明会の参加状況】
会場型/対面  66.5%(参加・視聴社数4.9社)
オンライン形式 93.9%(参加・視聴社数13.4社)

調査は、2024年5月1日~7日、2025年3月に卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象にインターネットで実施し、1185人の回答を得た。(文系男子314人、文系女子412人、理系男子294人、理系女子165人)

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