2022年度の国内ユニフォーム市場規模は前年度比101.9%の5,065億円と増加
~環境に配慮した素材のユニフォームが増加~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のユニフォーム市場を調査し、需要分野別の市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。
国内ユニフォーム市場規模推移・予測
2022年度需要分野別ユニフォーム市場構成比
1.市場概況
2022年度の国内ユニフォーム市場規模(ワーキング、サービス、オフィス、スクールの4分野計)は、メーカー出荷金額ベースで前年度比101.9%の5,065億円と増加した。
新型コロナウイルス感染症拡大時には市場の縮小が起こったものの、ユニフォーム以外の一般的なアパレルと比べれば大幅な減少とは言えず、底堅さを示した。
近年は、原材料費及び人件費の高騰や円安の影響による原価の高騰が起こっている。特に人件費の高騰について、最低賃金の上昇だけでなく、少子高齢化や人口減少に伴う就労人口の不足も原因となっている。少ない人材を取り合うため、雇用条件を見直す企業も増加している。こうした背景から原価の高騰が起こったため、ユニフォーム市場でも製品の価格改定が多発した。
2.注目トピック
サステナブルに配慮したユニフォームの増加
近年、ユニフォーム業界では、環境に配慮した素材を用いた製品の展開、リサイクル、不要な製品や廃棄物にデザインやアイデアにより新たな付加価値を与えるアップサイクル等に対する事業者の取り組みが増加している。要因としては、顧客となる企業がSDGsに対して積極的になり、サステナビリティに取り組んでいることが挙げられる。
今後は自社の取り組みだけでなく、サプライチェーンの健全化への注力が必要とされており、調達から販売まで全ての工程に関わる各企業が、サステナビリティに配慮した取り組みを行うことを求められる。
また、環境面への配慮だけでなく、ジェンダー平等の実現に向けた対応なども増加している。各企業制服のジェンダーレス化や中学校を中心とした女子制服におけるスラックスの導入等の動きがみられており、今後もより活発化するとみられる。
3.将来展望
2023年度の国内ユニフォーム市場規模(メーカー出荷金額ベース)は前年度比100.3%の5,080億円と予測する。労働人口の減少などに伴いユーザーの減少を想定するが、原価の高騰に伴う商品価格の改定も継続して起こるとみられ、2023年度は前年度から微増する見通しである。
調査要綱
1.調査期間: 2023年12月~2024年3月 2.調査対象: 国内有力ユニフォームメーカー 3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談取材(オンライン含む)、ならびに文献調査併用 |
<ユニフォーム市場とは> 本調査におけるユニフォーム市場とは、ワーキングユニフォーム(食品以外の製造工場・建設業向けユニフォーム)、サービスユニフォーム(病院・介護施設、清掃業、飲食業、食品工場向けユニフォーム等)、オフィスユニフォーム(事務服)、スクールユニフォーム(学校制服)の4分野のユニフォームを対象として、メーカー出荷金額ベースで算出した。 |
<市場に含まれる商品・サービス> ユニフォーム:ワーキングウェア、オフィスウェア、メディカルウェア、フードウェア(飲食店向け、食品工場向け)、アミューズメント向けウェア、宿泊施設向けウェア、リラクゼーション向けウェア、学校制服 |
出典資料について
資料名 | 2024 ユニフォーム市場年鑑 ~ワーキング、サービス、オフィス、スクール~ |
発刊日 | 2024年03月28日 |
体裁 | A4 365ページ |
価格(税込) | 165,000円 (本体価格 150,000円) |
お問い合わせ先
部署 | マーケティング本部 広報チーム |
住所 | 〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2 |
電話番号 | 03-5371-6912 |
メールアドレス | press@yano.co.jp |
©2024 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。