マイナビ(東京・千代田、土屋芳明社長)の調査によると、25年卒学生の就職観について「楽しく働きたい」が最多となり、増加幅がもっとも大きかったのは「個人の生活と仕事を両立させたい」だった。(文:日本人材ニュース編集部)
学生の就職観については「楽しく働きたい」が38.9%で最多。増加幅が最も大きかったのは「個人の生活と仕事を両立させたい」で、22.8%→24.5%(1.7ポイント増)となった。これは、ワークライフバランスを重視する学生の意識の表れと言えるだろう。
企業志向については、大手企業を志向する学生の割合が53.7%と前年比4.8ポイント増加し、2年ぶりに半数を超えた。不安定な社会情勢を背景に、安定性を求める学生が増えていることがうかがえる。
企業選択のポイントとしては、「安定している」が49.9%で6年連続最多となった。 3年連続で増加しているのが「給料が良い」で、17.5%(2022年卒)→19.1%(2023年卒)→21.4%(2024年卒)→23.6%(2025年卒)となった。
一方で、学生が行きたくない会社は「ノルマのきつそうな会社」が38.9%で最多となった。 2番目い回答が多かった「転勤の多い会社」は30.3%となり、初めて3割を超えた。
マイナビは「『転勤の多い会社』が増加している背景の1 つとして、学生の共働き志向の高さが考えられる」とし、「男子学生で6 割超、女子学生で7 割超が『夫婦共働きが望ましい』との回答から、ライフスタイル、特に結婚後の仕事のあり方に関する考え方の変化に伴い、転勤により勤務地が頻繁に変更になることに対して抵抗を感じている学生が多いと考えられる」としている。
志望業種では、「食品」(12.2%)が最も人気が高く、「銀行・証券」が前年比0.9ポイント増の5.4%となった。海外志向については3年ぶりに増加し、特に大手企業を志向する学生ほど海外で働くことに興味を示す結果となった。
【調査概要】
調査対象 :2025年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生(調査開始時点)
調査期間 :2023年10月1日~2024年3月17日
調査方法 :WEB入力フォームによる回収
有効回答 :3万9190人